夏に弱る「心と小腸… 」

毎回言っておりますが、東洋医学で言う臓腑経の名称は、漢方独自のもので、西洋医学的な先入観をもって理解することはできません。

心は紳志をつかさどる、血脈をつかさどると言われています。

また心は、熱邪、つまり暑さによって弱ると言われています。

ですから夏の暑い時期と冬に寒いところから急に熱い思いをする入浴時などは、特に要注意となります。

地球温暖化のせいか年々猛烈な暑さが異常に続く日が多くなっています。

食事と生活習慣の改善で、健康を維持していきたいですね。

心の働きと症状の関係をまとめると

紳志は今日の大脳の役目をほぼ相当しており、思考・判断・認識・記憶・感情などのことを指します。

血脈は循環器系で、ポンプとしての心臓を中心とした全身の血管系のことを指します。

狭心症や心筋梗塞が進むと不眠や不安感が伴うことがあります。

驚くと動悸が早くなり、強い悩みがあると心臓あたりが締め付けられます。

紳志の働きが悪くなると、不眠・健忘・ひどくなると認知症などになり、また貧血傾向や体液不足となり、動悸も起こりやすくなります。

心の興奮が強くなると、のぼせ感が強く、血圧の上昇や不眠・口渇・冷たい水の要求・ちょっとした動きで動悸・息切れ・汗をかきやすくなる。また足の冷えのような寒冷の症状が加わることもあります。

小腸の働きは、

⑦ 食物を消化し、有用物質と不要物質に分類する作用があり、有用なものは脾によって吸収され、不要なものは、大腸に送られ大便に、体液の不要なものは、膀胱に送られ尿になります。

⑧ 実際には脾の支配下にあり、小腸の障害は下腹部痛・腸鳴・軟便・下痢などをもたらし、脾の障害と一致しています。                                  

尿の匂いや色(黄色・赤・白など)にも関係し、ストレス疾患や口内炎・舌が赤いなどの症状も出ます。

心と小腸が弱い人の性格や体質は、不眠症・健忘・動悸・息切れ・足のむくみ・赤ら顔・白から青くなるなどの体質が出現することもあります。

また味覚障害や舌の症状もよく出ます。

高血圧・リウマチ・腱鞘炎・言葉が言いにくくなったり、みぞおちが痛むこともあります。

食養生としては、苦みのある食べ物が良いのですが、食べ過ぎは良くありません。

特に悪い食べ物としては、肉類・脂っこい赤身の魚・貝類・牛乳・卵・砂糖を使った料理・合成品の酢の物・きのこ類・酒類・たばこ・刺激物・氷水・アイスクリーム・ハム・白砂糖・インスタント食品・バター・化学調味料です。

良い食べ物としては、ゴーヤ・ゴボウ・人参・レンコン・ネギ・玉ねぎ・ユリ根・とろろ芋・ニラ・ニンニク・大根・小松菜・春菊・パセリ・あんず・ラッキョウ・ヨモギ・タンポポ・ヒエ・ハト麦・椎茸・すもも・ゴマ・海藻類・大豆・小豆・玄米・ビタミンB類・カルシウムを含んだ食品・三つ葉・シソの葉・カブの葉・黒豆・昆布・ふ・梅干・たくあん・せり・根菜類・ひじき・鯉こくなどがあげられます。

また、赤色の衣類を身に着けることも心と小腸を守るとされています。

還暦のお祝いに赤いちゃんちゃんこを贈られ、着てもらい祝うのも60代を境にして衰える心臓を元気にして、さらに長生きをしていただくようにとの昔からの風習なのです。

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