「四緑木星の患者さんとの会話に活かせる九星気学」
九星気学で用いる「後天定位盤（こうてんじょういばん）」は、古代中国の書経や、東洋医学の古典「黄帝内経 霊枢 九宮八風編」でも用いられているため、その歴史は長く、医易同源を実践するファーストステップとして、分かりやすく使いやすい学問です。
本命本質が【四緑木星（しろくもくせい）】の人
…昭和8,17,26,35,44,53,62年 平成8,17,26年の立春以降に生まれた人
四緑木星は、調和・体裁・建前を重んじ、社交的に人と交際し、人とご縁や絆を結ぶことを大切にする、人気運と信頼運の持ち主です。
①四緑木星の《氣質》について
四緑木星は、陰陽五行論の五行分類では【木】の気であり、繁茂した枝葉や伸びたツルツタの如く、上へ外へ四方八方へと伸びていき、各所で沢山のご縁を結ぶ性質を持ちます。
本質の星に「四緑木星」がある人
建前の星に「四緑木星」がある人
潜在意識に「四緑木星」がある人
人生傾向に「四緑木星」がある人
どこに四緑木星を持つかによって、それぞれ少しずつ違います。
特に本命(本質)に四緑木星を持つ人は、体裁やマナーを重んじるので、施術内容やホームケアの中身そのもの以上に、誰から誰を通して伝わるか、適切な手順を踏んで適切な表現や言葉で伝えられたか…といった筋道やマナーを踏まえたコミュニケーションでなければ、聞き入れていただけないばかりか、患者様のお気持ちを害してしまいます。
例えば、院長先生が知らない施術方法や普段お話ししないホームケアなどを、その治療院に入ったばかりの職員さんが、本命(本質)四緑木星の患者様への施術やホームケア伝達として行ってしまうと「院長先生の顔を立てることの出来ない人は、信用できない」とされてしまうかもしれません。
施術担当の引き継ぎなどの際には、きちんと名刺をお渡しするなどマナーを守り、前任の人がどのような施術や会話を行っていたかをよく聴き取り、まずはそのベースを忠実に再現するようにしながら、時間をかけて信頼関係が築けてきた時点で、患者様や前任者の顔を立てながら、少しずつの個性や新しい試みを出していった方が良いでしょう。
正義感が強い人が多く、悪事や怠慢を毛嫌いする傾向があるので、職場の不祥事やエンドユーザーを大切にしない上層部の思案などは、四緑木星の人にとって大きなストレスになります。
施術者としての守秘義務やプライバシーは絶対的に守るとした上で、四緑木星の患者様のそういったストレスを会話やコミュニケーションの中で軽減できるようにできると、心から信頼されます。
社交的で自己演出に優れ、時流に敏感で人から羨まれるほどのステイタスを求めがちな人も、四緑木星には多くいらっしゃいますし、遠くの人とも繋がることができるSNSに長けている人が多いのも四緑木星の傾向にあるので、患者様がSNSなどなさっているようでしたら、施術者としてのアカウントで繋がり、適宜リアクションやコメントなど応援することができると喜ばれると思います。
四緑木星の担当臓腑は「胆」なので、中正中立な立場で決断できる環境で本領発揮できるかが左右され、脂質の代謝状況によって体質も大きく変わります。
本命や月命に四緑木星をお持ちの患者様で、足少陽胆経のツボ（例えば聴会・風池・肩井・淵液・日月・京門・風市・足陽関・丘墟・足竅陰など）に複数の圧痛点があり、もしマーガリンやショートニングなどトランス脂肪酸のものを毎日摂取されていらっしゃるようでしたら、ホームケアとして脂質の摂取を改善することで、足少陽胆経のツボの圧痛がなくなり、皮膚の状態が改善し、身体を反らしたり捻らせたりする動きがスムーズになり関節周りの動きも良くなるなど、体質や身体のパフォーマンスが変わりやすくなることが多々あります。
できればPM23:00-AM3:00の「胆」と「肝」の時間には、部屋を暗くして目を閉じていなければ、徐々に肝と胆の浄化機能が低下し、本領が発揮できないばかりか不調や疾病を招くこともありますので、
例えばまず風邪で療養している時だけでもスマホやテレビやパソコンから離れる・・・などの養生をしてもらえるようになると、体質の変化などを感じてもらいやすくなります。
本命(本質)に四緑木星を持つ人が、自営業や会社経営される場合は「人とのご縁」「遠方との取引」「マナーを踏まえたファッション」「体裁を整えるアイテム」「旅行や出張など移動が多い業務」などをテーマにお仕事や生活を整えていくと良い方向性に向かいます。
月命（建前）の星に四緑木星を持つ人は、幼少期から人気者ですが「人からどう見られるか」が価値基準となり、自分の本心や本音よりも全体調和や建前や人の目線を優先してしまう節があるので、
アンテナを張り巡らせて緊張が続いていたりストレスを抱え込んでいたりする場合には、本音を言える安心空間・安定した拠点を意識的に作ってあげることがとても大切です。
ゆくゆくは本命 本質の星を活かす働き方や生き方に向かっていった方が良いでしょう。
潜在意識や人生傾向に四緑木星を持つかどうかは、一般的な九星気学のサイトや本では分からないので鑑定が必要ですが、潜在意識の星に四緑木星がある人は、とにかくマナーを踏まえたファッションやコミュニケーションが必須です。マナーが磨かれ体裁が綺麗に整うほどに、人生が大きく変わっていくでしょう。
人生傾向の星が四緑木星である人は「生涯を通して人気者」ですが「本領発揮や好調期に入ると人がやたら寄ってくる」ということを踏まえて「人選には要注意」です。私が九星氣学オリジナル講座（プロ養成講座ではないけれど簡単な鑑定ができるようになる講座）を個別にお勧めするのも、人生傾向に四緑木星をお持ちの方が圧倒的に多いです。
四緑木星の患者さんと相性が良いのは、一白水星・九紫火星の人です。
三碧木星の人は共感ポイントありますが、大きなエネルギーの流れが起きないので、大きな変化は起こりません。イベントやプロジェクトで手を組むのはOK。付かず離れず、適度な距離感がちょうど良いでしょう。
四緑木星の患者さんと会話に工夫が必要な相手は、二黒土星・五黄土星・八白土星・六白金星・七赤金星の人です。
人目を気にしすぎて本心や本音が押しつぶされてしまったり、体裁を気にしすぎて中身が伴わないなど不安定になりがちな四緑木星の患者さんなので、
マナーを重んじながらも、安心空間で本音が話せる環境づくりと信頼関係作りが本当に大切です。
②四緑木星の《体質》について
四緑木星さんに一番オススメの体質改善は、早寝・脂質の見直し・散歩です。
本命本質の星（もしくは月命社会性の星）に、四緑木星の星を持つ患者さんの身体的注意点・要注意疾患としては、風邪・頭痛・胃腸や気管支の不調です。
前述しましたが、東洋医学では、四緑木星は人体の臓腑では「胆」に繋がります。
現代西洋医学の「胆嚢」では、肝臓で作られた「胆汁」を貯めておく役割を持つとされています。
「胆汁」は脂質の乳化を行うための液体です。
そのためなのか、合成されたトランス脂肪酸や有機溶剤抽出の食用油をやめて、良質な脂質に切り替えていただけると、四緑木星としての本領発揮がしやすくなることには驚かされます。
東洋医学での「胆」は、素問 霊蘭秘典論にて「胆は中正（ちゅうせい）の官、決断これよりいず」とあるように、胆は中正な立場で善悪を分かち決断を下す裁判官などに例えられます。
現代の職種職業でいうと、貿易・運輸・販売関連の職種に関わったり、マナー・コミュニケーション・交渉・販売などの役割がうまくできていたりすると、胆の働きがスムーズで四緑木星として本領発揮できているとも言えます。
できればPM23:00-AM3:00の「胆」と「肝」の時間には、部屋を暗くして目を閉じていられると、胆の働きはスムーズになります。
逆に、夜更かしが続き、胆を傷つけるモヤモヤ・罪悪感や嫌悪感などの苦しみを長期にわたり抱き続けてしまうと、胆の調子が崩れて、四十肩や五十肩になる、耳の聴こえが悪くなる…などの身体不調が始まります。
頻発する場合には鍼灸やマッサージといった施術だけでなく、胆の状態を助ける漢方や薬膳なども検討すると良いでしょう。
四緑木星のパワーを高める開運フードには、麺類やハーブティーなどがあります。
いかがでしたでしょうか。
今回は九星の中でも、四緑木星を持つ患者さんとの会話に活かす入り口として、簡単なご紹介をしました。
四緑木星を持つ患者さんがいらっしゃいましたら、徐々に患者さんへの会話やアプローチに活かしていただけますと幸いです。
九星気学には本質の星や建前の星以外にも、潜在意識の星・人生傾向の星など、まだまだ沢山のことを読み解くことができます。
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