下腿のエコー観察
私の生きがいの一つにスポーツを楽しむことがあります。他にも最低限自分の力で自活出来て、社会とは良い距離感を保ちつつも積極的に参加することがあります。
これは自分の価値観であり、生きがいは人それそれですが、こうした個人的価値観を実現することで人生の幸福度は変わると思います。
今回のお話しは、私が7月に怪我をした際に長く治癒までにかかってしまい、結果その期間の幸福度を下げてしまったときに感じたことを共有させて頂きます。
患者:7月17日21:00受傷
・バレーボールをプレー中、遠いルーズボールを取る為に低い姿勢で飛びかかった時にふくらはぎに張りと違和感が生じる。その後、ふくらはぎの鈍痛と内側が膨張するような感覚。
・翌日、接骨院へ行き処置。
・3週もたったころ、エコー画像で経過は見ていたものの「もう痛くないし可動域も通常通りだ」と隠れて運動を始めて、再受傷する。
・その後の療養期間も痛みが引いてくると動いてしまい再受傷を繰り返し、とうとう足を付けないほどの痛みとなり8~9月中はずっと運動を中止する。
・10月現在、違和感はあるもののセーブしながらバレーに復帰する。
図1 負傷日翌日
7月17日:腓腹筋とヒラメ筋の間に血種を描出。左右比較。左側が患側、右側が健側。
図2 再受傷日翌日
8月6日:痛みも引き、可動域も出ているため自分の中で治ってきたと思いスポーツを再開してしまい再受傷。血種の範囲が大きくなり、腓腹筋ヒラメ筋の間の連動が見られない。
図3 経過観察
10月:黒く抜けていた血種の輝度が上がり線維化してきている。こちらは静止画になりますが、動かすと連動性も出てきています。
しかし現在でも、急な動きで下腿に負担がかかると違和感を生じるため、ウォーキングやジョギング、スポーツも7割くらいの力でのプレーとなる。
まとめ
自分の感覚はあてにならないと思い知らされました。
どうも私自身は個人的に怪我が治りにくいし(安静時の過ごし方に問題がある様)、
段々と怪我の痛みに慣れていき、また出来るだけ早期の復帰を強く願ってしまい再受傷を繰り返してしまいました。
その上、再受傷した際の絶望感は一人前に感じているという身勝手な部分があります。
再受傷を繰り返した結果、私はまた一つ身体に爆弾を抱えることとなりました。皆様には一つ一つの怪我を治しきって頂き、是非とも生涯スポーツを楽しめる、豊かな人生を送って頂きたいと思いました。
そのためにも、怪我の経過を確認する時にエコーがあると言うのは、患者様と先生の双方にとってどれほど心強いものかと思います。
問診・視診・触診・徒手検査に加え『エコー観察』があると、より深く患者様とのコミュニケーションを取ることが出来て、信頼関係も強くなると思います。
先生方のお仕事の醍醐味は、健康の面から地域住民の皆様の生活の満足度を上げることが出来ることではないでしょうか。 その豊かな人生を支えるパートナーである先生方のお仕事や活動をお手伝いさせて頂いていると思うと、私自身今日も頑張ろうという気持ちになります。
最後に、超音波による観察は簡便にリスクなく行えることから、柔整にとって強力な武器になると考えられ、その普及を願っております。
株式会社エス・エス・ビー
営業企画本部 青木崇晶