自立・事業対象者の特徴と関わり方

1.自立者・事業対象者とは

 介護保険では、自立のことを、日常生活を送るうえで、介護サービスなどの支援がない状態のことをいいます。そのように考えると自立の範囲はとても広く、要支援に到達しそうな方から、元気に山登りをしたり精力的に会社で働いている方まで対象となります。

元気な高齢者は、担い手側の役割を受け持っていただき、支援に近い自立群にいる方は、支援にならないような活動への参加を促す必要があります。介護保険の申請をして認定調査をしたけれども自立となった方や、基本チェックリストの項目で何らかの必要性を生じた方が、新しい介護予防事業とされる中の介護予防・生活支援サービス事業(第1号事業)の対象者となります。

2.地域支援事業について

 介護予防を推進していくための事業で、地域において包括的・継続的な関わりを強化していけるように、市町村において行う事業のことです。介護予防の普及啓発や事業どのような効果に繋がっているのか評価を行なったり、対象者の把握や実際にサービス提供をおこなうことも含まれます。

さらに介護予防の取り組みを機能強化するために、リハビリテーション専門職の関与を促進するための事業も行っています。各市区町村の地域包括支援センターを中心におこなう介護予防ケアマネジメントや、相談支援、権利擁護の業務も含まれます。

3.介護予防・日常生活支援総合事業(新しい総合事業)について

介護保険制度で使われるお金についての全体を見渡すと、
・介護給付(7兆1千億円➔10兆5千億円)
・予防給付(4100億円➔2705億円)
そして
・地域支援事業(1570億円➔3150億円)があります。

( )内の数値は、2011年度実績➔2020年度実績
(ただし地域支援事業は、介護給付の3%を示す)

 毎年増加していく介護給付費および予防給付費の課題があり、新しい総合事業では、一部の予防給付を地域支援事業へ移行する(図1)ことが決まりました。

地域づくりを通じた生活支援・介護予防サービスを充実したものとするために、住民の自助・互助活動を増加しながら地域の実情に応じた柔軟な対応が出来るようにイメージされ、住民主体の活動に対しての拠点数および側面的な支援の実施数が増えてきています。

▼図1

4.プレフレイルという考え方

 前回フレイルについて説明しましたが、そのフレイル予備軍をフレイルの前段階の状態と捉えて、健康とフレイルの間(図2)に位置づけます。

生活機能としては、バスや電車などの交通機関を利用できる能力がありますが、外出機会が少なく閉じこもりがちであったり、心を上手に開けずに交流機会が持てていない方などがイメージとして考えられます。

フレイル状態に陥る前に早めに気づき、予防活動として運動・食事と口の健康・人との交流についてを意識していくように促して行くことが必要です。

▼図2

5.場づくりのいろいろ

 自主的に予防活動をおこない、継続できる方はほんの一握りだと思います。ほとんどの人が、予防活動を実施している場を通して情報を得たり、人の繋がりを得たりして行きます。シニアクラブや健康サロンなど地域で根付いている活動や、健康センターや民間のスポーツクラブなどでの運動。

自治体とリハビリ専門職団体、または健康運動指導士、柔道整復師等の運動の専門職種が自治体オリジナルの体操を開発して、住民へ周知・活動主体となるように促した上で、住民主導の団体に対して専門職のサポートをつけて行くという形も見られます。教会やお寺など、もともと集まっている場で体操活動を加えるような試みがあったり、銭湯の営業時間前を活用して、場の提供を行っている所もあります。

 自主的な活動を行うためには、公民館・コミュニティーセンター・集会所などへ申し込むことが多く、場所代がかかります。

そのような費用がかからないように家主からの支援を受けたり、大学等の教育機関からの研究費等を活用したり、空き家の活用や店舗の空きスペースを活用させていただいたり、その地区での協力者を見つけて交流を深め、人の繋がりを大切にしていくことが何よりも重要なこととなります。

社会福祉協議会や地域包括支援センターに所属している生活支援コーディネーターさんが地区の活きた情報を掴んでいますので連携には欠かせません。

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