【メディカル・ハイドロバッグの骨盤の損傷 4】

 今回は、メディカル・ハイドロバッグ骨盤環ベルトを使用した安全な整復法について解説していきます。

骨盤の損傷ですが、片側に非荷重、反対側外傷性角加速度損傷が単一で存在している、ということはまずありません。

今までの生活習慣のなか非荷重や外傷、代償が何重にも重なって記憶されています。

ということは、今見えている非荷重の下には、昔の非荷重や、代償、外傷が隠れているということです。

そういった状態が、左右に積み重なっているのが今見ている骨盤の状態であるということを踏まえて施術に当たらなければなりません。

そうなってくると、まず考えなくてはならないのはどちらの損傷を先に整復するかということです。

仮に左に非荷重損傷、右側に外傷性角加速度損傷が存在していた場合、何を基準に整復の順序を考えますか?

これは非常に難しい問題だと思われます、本当に左が非荷重状態で右側に外傷性角加速度損傷を受けている場合もあるし、左の非荷重を代償する形で右側に角加速度損傷がある場合も考えられます。

徒手で整復をする場合、この順序が大変重要になってきますし、整復後にもともとあった状態が出現するわけですからそこの予測も大変重要になってきます。

メディカル・ハイドロバッグで整復する場合、両側に同時に均等圧を加えて整復するために、自動的に整復が始まり、現時点での安定位まで整復が可能になります。

したがってハイドロを使う場合、順序は考えなくて済みますし、その下に現れてくる骨盤の状態もハイドロを介して触知することも可能です。

実際の使用方法です、メディカル・ハイドロバックのついた第1帯目を仙腸関節を両側から挟むような形で巻きます。

メディカル・ハイドロバックの面積は仙腸関節よりはるかに大きく、多少位置がずれたとしても仙腸関節に圧力がかかるようになっています。

具体的な巻き位置は、 PSIS、 PI ISを目印に巻きます。

PI ISは仙腸関節耳状面のT軸の位置にあたりますから、そこを目印に第一帯を巻きます。

そののち、第2帯を少し下方向にずらして巻きます、下にずらして巻くことによって仙腸関節面に当たるように角度をつけます、そして第1帯と2帯目の間にハイドロバッグを差し入れて圧力を高めます。

その状態で、耳状面に圧力が加わるように触診してみます、ハイドロバッグの上を母指で外側から軽くなぞるように指を動かすと、自然に指が止まる位置があります。

これは水圧を通して、腸骨の弓状線厚隆帯を触知しているわけです。

そしてその線を下方向にたどっていくと、硬組織を触知しないポイントに達します。

そのポイントの上の点が、仙腸関節耳状面のV軸と、T軸の交点です。

このポイントに母指を置き観察すると様々な情報が得られます。

感じられる感覚は以下の通りです。

これらの感覚は、すべて耳状面の状態を示しており、非圧縮性流体を介して明確に感じることができます。

これらの感覚が何を示しているかということは以下のとうりになります。

このように、非圧縮性流体を介して様々な情報を受けることができます、そして整復圧を軽く加えることによってこれらの状態が整復されさらに古い損傷が表面に現れてくることが観察できます。

次回は、股関節を介して圧力を加え、深呼吸をすることによって仙骨のうなずき運動を誘発し整復する方法をお伝えします。

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