
【骨盤の異常が及ぼす全身への影響】
人間の体には基本平面があります。基本平面はすべて生理重力線に垂直であり、この生理重力線は地球の法線と一致します。
基本平面は、上から
- 頭頚移行部
- 頚胸移行部(第2ベース)
- 胸腰移行部
- 腰仙移行部(第一ベース)
の4つに分かれます。これらはいずれも「後弯が前弯に移行する部分」または「前弯が後弯に移行する部分」であり、曲率は0となります。そのため「ベクトル0点」とも呼ばれます(図1)。
これらの基本平面は仙腸関節の異常や股関節の異常に大きな影響を受けます。ここでは、左ASと右PItの場合について説明します。
左ASの場合
左ASでは、腸骨が前上方に転位し、その関係を保ったまま仙骨は後方に転位します。
結果として仙骨平面は左が下降し、左側は基本平面より低くなります。
このため左側の地面認識が低下し、足を持ち上げにくくなります。加えてASにより機械的伝達力が低下し、長母趾伸筋力が弱まります。これら二つの要因により、歩行時につまずきが生じやすくなります。高齢者がカーペットの角や何もないところでつまずくのは、このような影響が考えられます。また、足が縦方向に巻き込まれることで外反捻挫の要因にもなります。
右PItの場合
右PItでは、腸骨が尻餅によって後下方に転位しますが、その関係を保ったまま骨盤全体は前方に転位します。
その結果、仙骨平面の右側は基本平面より高くなります。
地面認識が上がることで、実際の地面より高い位置に足を出し、そこから「墜下」して歩行することになります。さらに後方股関節が加わると、接地時に足が内方へ流れながら墜下するため、足関節内反捻挫の大きな要因となります。
骨盤異常と腰椎への影響
ASやPItによって仙骨平面は傾きますが、第5腰椎の基本平面は保持されます(図参照)。
仙骨平面の傾きにより髄核は左方向へ移動し、その結果として第5腰椎の平面は守られます。髄核の移動によって右側にレバーアーム現象が生じますが、それよりも平面を守ることが優先されるのです。
また、髄核が存在しない場合でも、平面を保持するために第5腰椎は変位を起こし、バランスを取ろうとします。
このようにして、骨盤の異常は上位の構造へと影響を及ぼしていきます。
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