桃山学院教育大学アスレチックトレーナー 川西 弘晃 NATA-ATC
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アスレチックリハビリテーション実践編
【足関節捻挫】
<ステージⅢ>
このステージは、競技復帰への準備段階です。更なる筋力向上、特にバランストレーニングなど固有受容器機能の向上が主なメニューとなります。競技種目のシミュレーショントレーニングではテーピング装着の上、アジリティートレーニングや心肺機能トレーニングを行いましょう。
慢性的な足関節捻挫が与える影響について再確認します。
①背屈可動域制限
➁足関節周囲の筋力低下
➂股関節、膝関節周囲の筋力低下
④歩行、走行、着地、切り返し動作の機能低下
➄反応の遅延
⑥安定性、固有受容器の左右差 等
これら悪影響を予防/改善する為にもこのステージを是非取り入れて下さい。
メニュー
①プライオメトリクス 両側30秒x3セット
・その場両足ジャンプ
・片足ロナウドジャンプ着地
・ライン両足前後ジャンプ
・ライン両足サイドジャンプ
・ライン片足前後ジャンプ
・ライン片足サイドジャンプ
・片足ロングフロントジャンプ
片足ロングサイドジャンプ
・交互ジグザグロングジャンプ
➁筋力強化 両側6~12回x3セット
・チューブ外反運動
・チューブ内反運動
・片足ダンベルヒールレイズ
・片足ダンベルルーマニアンデッドリフト
・片足ステップダウン
➂静的バランストレーニング 両側60秒x3セット
・開眼バランスマット片足立ち
・閉眼バランスマット片足立ち
・片足バランスマットペットダンベル持ち替え
➃動的バランストレーニング 両側30秒~60秒x3セット
・片足スターつま先タッチ
・片足スター両手タッチ
・ナンバージャンプ
・バランスドームフロント1ステップアップ
・バランスドームサイド1ステップアップ
・バランスドームスピードステップアップ
注意;早期にステージⅢに移行し、リハビリ中に痛みが出た場合は、速やかにステージⅡに戻り準備ができた時点でステージⅢに再チャレンジしてください。
御園治療院 院長 中村 秀一
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「意識」
前回の記事で意識が大事だと言うことを書きました。意識によって身体の反応に変化があるということでした。
それでは、意識とは何なのか?
という疑問がでてくると思います。治療の話と少し違いますが、人間の意識には面白い特徴があります。
皆さんはベンジャミン・リベットという医師をご存知でしょうか?
1916年生まれで、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の生理学者でした。自由意志について研究した学者であり医師です。もっとも有名な実験で、人間には自由意志はないという衝撃的な発見をした人でもあります。人間の価値観を覆したという意味では、コペルニクスやダーウィンに並ぶビッグスリーとも言えます。
それではどんな実験だったのか内容を簡単に説明します。
脳波計と筋電計をつけた被検者に、椅子に座ってもらい、自分の好きなタイミングで手首を曲げてもらうという簡単な実験です。
その際、2.56秒で一周する時計のようなものを見てもらい、自分が手首を曲げようとした瞬間の正確な位置を後で報告してもらうというものでした。
もちろん、何度か練習をして、ちゃんとできるようになってから実験を行いました。
この実験からわかるのは次の3つの時間です。
1、この時計を見てもらって、位置を報告してもらうことでわかる手首を曲げようと思った時間
言い換えると意思を持った時間です
2、この脳波計からわかる脳波が活動をはじめた時間
補足運動野という身体を動かす時に活動する部位を計測しています
3、筋電計からわかる実際に手首が動いた時間
さぁこの実験の結果、どのような順番で手首を動かす動作が起きたのでしょうか?
普通に考えたら手首を曲げようと思う意思を持ち、次に脳波が活動し、その後で手首が動くという順番だと思います。
つまり、1、2、3の順番です。
しかし、実験結果は違っていました。
脳波が活動し、意思を持ち、手首が動いたということです。
2、1、3の順番だったのです。
この時間は、脳波が活動し、実際の手首を動かしたその間に意思を持ったとも考えられます。動かしたという実感をもったのは脳波が活動してからだったということです。意思が手首を動かしたことに気づいたとも言える訳です。
この実験が最初に行われてから50年たっていて、あらゆる科学者が検証しても結果は変わっていません。
それどころか最新の検査機器で調べると7秒も前から脳は活動していると言う驚きの結果まで出ています。
この実験で感じる感想は、それぞれの人によって違うと思います。
なるほどと思う人もいれば、
そんな訳はないと思う人も、
わからないという人もいる訳です。
ただ、そういう思いを持ったのは単なる知識や経験的知識による反射で、そう考えているだけです。過去の記憶や経験から考えたにすぎません。そう言われると更に納得できる人と、そうでない人がいるのではないかと思います。
反射の上塗りですので視点を変えてみましょう。
この実験は触診に大きな意味をもっています。意識が行動を認知する前の段階に焦点を合わせないと触診は行えません。なぜなら、知識や経験に基づいて行ったものであれば、触診のように感覚で感じる必要はないからです。触診はあくまでも、未知の世界を切り開く手法です。既知のものであれば、ワザワザ感じる必要はないからです。
巷には謎の症状があふれています。あらゆる検査をしても何が原因なのかわからない。結果的に精神安定剤を飲まされるということも起こっています。これは整形外科でも起こっていることです。そして、こういう症状の人は決して少なくありません。
長い間、捻挫が治らないというような症状も同じです。つまり、既知のものをいくら駆使しても、その理由は突き止められないということです。
そこで視点を変える必要がある訳です。
はじめて食べる食べ物は未知のものですが、人にどれほど美味しいのかを理論的に説明されても、実際に食べる瞬間までわかりません。感じるとはそういうものです。
知識や経験は既存のものであり、既存のものを超えられなければ触診をする意味は全くありません。
感じるというのは、この実験で言えば2番目です。しかし、脳が感じているのは、その前の段階であり、これに意識は気づくことができません。つまり意識の主導権を明け渡して、無意識に主導権を渡す必要があるということです。そこに知識が入ると、その感じる、という段階を捻じ曲げてしまいます。
苺は、すっぱい食べ物で全く美味しくないという知識を誰かから与え続けられたとします。食べれば、きっと美味しいことに気づくかもわかりませんが、何の知識もなく、食べて美味しいと感じるのとは微妙に味に違いがあるのではないかと思います。いわゆるプラシーボです。
少しのすっぱさでも強く感じてしまうかもわかりません。それぐらい人間は知識に左右されているということです。
これと同じで、触診を行って未知のものを感じとる為には、予備知識を完全にシャットダウンし、知識や経験が入り込む余地がない状態になっていなくてはなりません。
意識では感じとることのできない状態、つまり1番目の状態から情報を引き出せてこそ触診をする意味があるということです。
術者が触診で、無意識から情報を引き出そうと思ったら、知識を完全にシャットダウンする技術が必要です。これをシャットダウンする為には、考える余地を与えないという訓練が必要です。
感じるまでには、0.2秒程の時間の差があります。つまり、0.2秒以内に答えを出す必要があります。
それが知識や経験をシャットダウンする為に必要な理論的な時間です。
これ以上時間をかければ、必ず知識や経験が感じ方に変化を与えます。それでは正しい触診結果は得られません。一般的には、第六感の感覚と言えるのではないかと思います。
時間は触診において、とても大事な要素であり、時間を考えない触診は、自然に知識や経験の繰り返しになります。そして、それが知識の上塗りだとは全く気づかない訳です。これでは触診をする意味すらないということです。
ただ、時間を短くするというだけでは触診は上手くなりません。もう一つ重要な要素があります。それはリズムです。時間とリズムがないと触診を上手く行うことはできません。
前回の記事を読んでもらっただけでは、理解することは不可能だろうと思いますが、時間とリズムを訓練することで未知のものを引き出す能力が確実につきます。
時間とリズムを意識した訓練をし続けることで経絡や穴の存在を知ることができるようになります。これがわかるようになると経絡や穴の存在が教科書に書かれているものとは比べ物にならないぐらい多くの情報量を含んでいることがわかるようになります。
既存のものを超えて未知のものを受け入れるには勇気が必要ですが、その勇気は、なぜ、訳のわからない症状の患者さんがいるのか?
という疑問に答えようとしなければ決して答えを引き出すことはできません。
御薗治療院 中村秀一 omisono@gmail.com
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ニコニコ接骨院 院長 酒田 達臣
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『接骨院の診察室』 第6回
僕が尊敬してやまない医師たちが持つ中心軸。その勇気と行動。~その3
当時まだ駆け出しだった僕に大切な「勇気」を与えてくれた、たくさんの医師たちの行動。そして言葉。
3回にわたってお送りしたこのエピソードシリーズは、今回が一旦最終回です。
結局このシリーズは3回ともM先生のお話になりましたが、他の先生の貴重なエピソードは今後の連載の中でまた次の機会に譲ることにして。
今回は、ある日「手術中の現場で起きたハプニング」と、そこで「M先生が取った誠意と勇気ある行動」について書こうと思います。
M先生は、僕が当時勤務していた整形外科クリニックから週1回外来研修に行かせていただいていた、総合病院の整形外科部長でした。
M先生は日本で医師になったのちアメリカに留学し、帰国後は何十年もこの病院で整形外科部長をされていたのですが、定年になり退官されることになりました。
しかしまだまだお元気でしたので、引退するのではなく別の病院に再就職をされました。
M先生がその再就職先の病院で初めて手術をされるという日。
前日に僕にお電話をくださり、「患者さんに了解を得たから手術を見学に来ないか」とお声をかけてくださいました。
M先生は何度か重要な手術を見学させてくださいましたが、その日は僕にとってまだ2回目の手術見学でした。
当日はM先生のご指導の下、手術着に着替え、手洗いや消毒を済ませて手術室へ。
M先生が執刀し、助手にはこの病院の整形外科部長のA医師がつき、麻酔科医と看護師さん数名と、僕が入室しました。
既に全身麻酔をかけられて手術ベッドの上で眠っていらした患者さんは、交通事故で片膝を大怪我された方でした。
前十字靭帯断裂と、内側側副靱帯断裂。
膝の主要な靱帯が2本完全に断裂していました。
あらぬ方向に膝がぐにゃりと曲がってしまう、驚くほどぐらぐらの状態。
術式は、前十字靭帯再建術と、内側側副靱帯縫合術。
手際よく手術準備が進められ、「では、よろしくお願いします。」とM先生。
「よろしくお願いします。」声をそろえてそれに応えるスタッフたち。
程よい緊張感の中で手術が始まりました。
M先生はまずは前十字靭帯再建術から取り掛かりました。
手術は順調に進み、大腿骨と脛骨(膝の上下の骨)にドリルで穴も開け終わり、いよいよ人工靱帯をその穴に挿入して両端を骨に固定する工程に入ろうとした時。
人工靱帯を挿入する際にガイドとなる、金属製の細いストローのような専用の器具があるのですが、何とこれを看護師さんが発注し忘れていたことが判明。
大変なことになりました。
M先生とA医師で解決策をいろいろ話し合い、僕も「キルシュナー鋼線に人工靱帯を縛り付けて挿入したらどうか」など、いくつか代替策を提案したりしましたが、
結局試行錯誤の末、M先生が何とか上手いこと人工靱帯の挿入に成功。
予定より大幅に時間をロスしたものの、ピンチを脱することができました。
しかしこの少し前からA医師があからさまにそわそわした態度を見せ始め、
手術室の時計を何度も見るしぐさを繰り返し。
「A先生、何か用事でもあるの?」と、手術を続けながら穏やかに尋ねるM先生。
「ええ、まあ。」
「何があるの?」
「いや、この後大学で人と会う約束しているんですよね。ここまで時間がかかるとは思わなかったものですから。」
「そうか…」
しばらく沈黙が続く中、M先生が前十字靭帯再建術の最終段階に入っていたら、
やおらA医師がこう言い出しました。
「もう、内側側副靱帯の縫合はやらなくていいんじゃないですかねぇ。」
「…。」
「縫合せずにギブス固定だけでも良好な結果が得られたと報告している論文も出ていますし。」
この言葉を皮切りに。
手術室内の雰囲気としては、M先生と僕を除いた皆が、“早く帰りたいムード”に急速に包まれていくのを強く感じました。
僕はハラハラしました。
患者さんには、手術前に術式(どういう手術をするか)をきっちり説明した上で、手術に同意してもらっている訳で。
全身麻酔をかけられている患者さんは意識がないので、当然話はできない訳ですが。
手術してみて「何か特別な問題が発見されたから」という訳でもなく。
ただ医師に「個人的な用事があって時間が無くなった」なんていう理由で。
患者さん本人の意思を確認できないまま、術式を勝手に変更するなんて事が許されるのかな、と思いました。
正直僕にとってA医師の発言はものすごく衝撃でした。
手術室では、患者が眠っていて知らない間に、医師同士の間でこんな会話が行われているのか!?と。
そうこうしている内に、前十字靭帯再建術は成功に終わり、切開した部分の縫合が完了しました。
M先生は一体どうするのだろうかと息を飲んで見ていたら。
やおら「失礼します。」と一言言うと、
間髪入れずにM先生は、内側側副靱帯部にメスを入れ、皮切に入りました。
一旦皮膚を切開した以上、これでもう後戻りはできません。
ちらっとA医師を見ると、苦々しい表情。
しかし僕は心の底からホッとしました。
自分や自分の家族がこの患者さんだったら、後から何と説明されても、何故内側の靱帯は縫合してくれなかったのかとやっぱり納得できないだろうと思ったからです。
手術が全て当初の予定通りに終わり、無事患者さんの膝は手術前のあのぐにゃぐにゃの状態から、ぐらぐらが全くない、しっかりした状態に。
更衣室で。
僕は興奮を抑えられないままM先生にこう言いました。
「先生、素晴らしかったです。」
M先生はちょっとはにかみながら、
「いや、やっぱり気持ち悪いもんな、あのままじゃ。」
といたずらっぽく笑って短く答えました。
その時の爽やかなお顔は25年以上経った今でもはっきりと覚えています。
…今回のお話はこれでおしまいです。
皆様はどんなことをお感じになられましたか?
ちょっと想像しにくいかも知れませんが、M先生のこの決断と行動はすごく勇気がいることだっただろうと僕は思うのです。
M先生にとっては再就職先での初めての手術。
そして自分より後輩とはいえ、これから自分の上司として付き合っていかなければならないA医師との関係。
こういった事と。患者さんの人権。
M先生は迷わず後者を選びました。
今思い出してもちょっと鼻の奥がつんとしてきます。
この勇気。医療従事者としての中心軸。
M先生から教わったことは、僕にとって一生の宝物になりました。
…さて。次回からはまた、僕自身が経験した患者さんの症例のお話を、ランダムに1つずつ紹介していきますね。
どの症例を取り上げるかまだ未定ですが、次は少しアカデミックな部分も交えつつ、かつ一般の方にも分かりやすいように工夫して、書いていこうと思います。
どうかお楽しみに。
(次回は11月1日配信となります。)
合同会社一歩 代表社員 川崎 初美
【タイトル】
【すぐに疲れてしまう方への接し方と訓練から自主トレへの促し方】
1.疲れの定義と原因について
疲れは、これ以上、運動や仕事などの作業を続けると身体に害が及ぶという人間の生体における警報の一つです。
痛みや発熱と同じように、活動を制限するサインとしての働き(図1)があります。元科学技術庁の研究班が、「過度の肉体的および精神的活動、または疾病によって生じた独特の不快感と休養の願望を伴う身体活動の減退状態」と定義され、日本疲労学会でも同様に定義づけられています。
原因としては様々で、自律神経が関与して、脳がダメージを受けることで疲労が起きる。活性酸素によるストレスで、神経細胞が破壊されることで起きる。
加齢や、紫外線を浴びることで疲れやすくなり、さらに睡眠障害で疲れが蓄積されることが挙げられます。
図1 生体三大アラーム
2.疲れの種類について
疲れの種類には、身体的なものと精神的なもの、そして病的なものがあります。
身体的疲労は、身体を動かし続けることで、筋肉に蓄えられていたエネルギーが枯渇し、使い過ぎることで老廃物や過労物質などが蓄積して筋肉の張りやだるさとして現れます。
精神的疲労は、緊張状態が続き、精神的ストレスが過剰にかかることで、視神経や脳が緊張することで発生します。病的な疲労とは、原疾患による疲労のことで、休息や気分転換では回復せず、治療が必要な状態を言います。
3.疲れへの対応
疲れている人に、「がんばれ」は禁句です。もう十分に頑張っている結果、活動を止めるように生体アラームが発信されている状態だからです。
疲れを取るためには休息が必要です。質の良い睡眠を取ることを先決させましょう。緊張状態にある場合には、適度に身体を動かすことも有効です。
入浴して循環を良くしたり、リラックスさせたりして副交感神経を優位な状態にして調整することも大切です。そしてバランスの良い食事を摂ることを心がけましょう。特定のストレスが原因となっている場合は、そのストレスを取り除くか、遠ざかるようにすることが重要です。
4.疾患と易疲労症状
脳損傷によって脳機能低下が生じると、精神的なエネルギーを消耗しやすく頭痛やめまい、目の痛み、姿勢の崩れが見られることがあります。
透析の方では、身体的疲労が生じて必要最低限しか活動しなくなると生活不活発病へ。また、精神的疲労によって記憶と想起がスムーズに行かず、うつ状態となる方もいます。
糖尿病では、全身倦怠感があり、高血糖では細胞内に栄養が取り込めなくなり、低血糖ではエネルギー不足となり、運動不足や睡眠不足が拍車をかけます。
神経難病では、神経が変性することで、筋肉を動かすために命令を伝える速度が遅くなり動作緩慢になったり、伝えるための物質が少なくて十分に伝わらなかったりします。
自己免疫性の神経疾患では、筋肉の脱力と易疲労性が主症状です。神経難病の代表格であるパーキンソン病では、四大徴候(静止振戦、筋固縮、無動、姿勢反射障害)に加えて自律神経障害や、抑うつ状態、そしてミトコンドリアの異常によってエネルギー産生機能が低下するため疲れやすい状態になります。
私たちが臨床で対応する方々は何かしらの疾患を抱えている状態です。疾患による疲れ方の違い(図2)についての理解を深めることで、運動指導に役立てていくことが大切です。
図2 疾患と疲れの種類
5.疲れに対する自主トレーニングについて
疲れについての配慮をしながら耐久力をつけて行くためには、段階的な活動プログラムが必要です。
漸増的に行うことだけでなく、生活リズムを新たに作って行くように日中活動を中心に、脳への刺激と軽い体操、そしてリラックスする時間を構成します。
なるべくルーティン化できるように心がけて、集中する活動については、必ず終わりのタイミングを決めて、過活動にならないように注意します。
家庭内での役割を持って、その役割から活動の広がりへと促していきます。ゴミ出しの役割から、部屋の片づけ、そして模様替え。洗濯をしたら、干して、取り込み、畳んで片づける。
献立作りから買い物に行き、調理して盛り付けし、食べたら後片付けまでします。役割を持つことをゴールにして、地道な体力づくりへの意欲を上げて行きます。