
笠井整骨院 (メディカル・ハイドロバッグ研究所)
院長 笠井 浩一
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仙腸関節と股関節の関係、
および外旋下腿が膝に及ぼす影響
今回は臨床的なお話として仙腸関節と股関節の関係、および外旋下腿が膝に及ぼす影響について整理します。
1.仙腸関節の非荷重とHip-A形成
仙腸関節に非荷重系の問題が発生すると、やがてEXタイプへ進行し、**前方股関節(Hip-A)**という状態になります。
この状態では:
- 股関節骨頭が前方へ偏位
- 後方関節面に潤滑不全が生じる
- 大腿骨軸が外旋
さらに仙腸関節が非荷重になることで、
坐骨結節は後方へ移動し、後面筋群が緊張→膝屈曲傾向へ誘導される
というパターンが生まれます。
2.正常な荷重機構(大腿と下腿の相関関係)
正常では、膝伸展と荷重時に大腿骨が内旋し、下腿は相対的に外旋となることで:
- 大腿内側顆を介して脛骨へ力が伝達
- 内側でロックされることで体重の荷重が可能
この現象は、
大腿骨を内旋させると膝内側に力が伝わる感覚があるが、外旋させると伸展感が乏しい
という感覚としても確認できます。
3.非荷重→Hip-Aが膝へ及ぼす影響
仙腸関節の非荷重によって:
- 坐骨結節部が後方化
- 大腿後面筋群の緊張
- 膝の屈曲傾向へ誘導
- Hip-A(大腿骨の外旋)
となります。
この状態では正常な伸展荷重メカニズムが成立せず、膝荷重時には大腿骨内旋・下腿外旋をうまく作れません。その結果、本人の身体は下腿をさらに外旋させることで荷重を成立させようとし、下腿の過外旋が生じます。
4.過外旋と鵞足への影響
下腿の過外旋により、次の筋群が長く伸ばされます:
- 半腱様筋(坐骨結節→鵞足)
- 薄筋(恥骨下枝→鵞足)
これにより、坐骨結節〜鵞足までの距離が伸ばされる状態が作られ、
鵞足への過負荷・摩擦が生じることで 鵞足炎が発症すると考えます。
5.一般に言われる原因 vs. 真の原因
一般的な鵞足炎の原因とされるもの:
- 柔軟性低下
- オーバーユース
- 筋力バランス不良
これらよりも根本として、
仙腸関節非荷重 → Hip-A → 下腿過外旋 → 筋群の過伸張
が主要な因子である。
6.整復による即時的効果
メディカル・ハイドロバッグによる整復を行うことで、
仙腸関節・股関節・膝関節のアライメントが改善し、
筋緊張は即座に消失します。
ポイント(臨床的エッセンス)
✔ 仙腸関節の非荷重→Hip-Aは下肢力学に大きく影響
✔ 正常荷重パターンを失うと、下腿は外旋し過外旋へ
✔ 過外旋により 鵞足のテンション増加 → 鵞足炎 へ
✔ 問題は局所の筋だけでなく、骨連鎖・荷重系の崩れ






