
桃山学院教育大学アスレチックトレーナー 川西 弘晃 NATA-ATC

大脳生理学的メンタルトレーニング
昭和42年6月3日大阪府豊中市に生まれる。大阪府立少路高校卒業後、アメリカ留学を決意。平成4年イースタンワシントン大学体育学部スポーツ医学科を卒業。
平成9年アメリカメディカル協会認定NATA-ATC(全米アスレチックトレーナーズ協会公認アスレチックトレーナー)を取得。帰国後、大脳生理学をベースとしたスポーツ能力開発、実力発揮の為のスポーツメンタルトレーニングプログラム(一点集中力トレーニング法、目的別呼吸法など)を学ぶ。
その後、独自の発想で安全且つ早期復帰できるアスレチックリハビリテーションやスポーツスキルが短期で習得できるトレーニングメソッドASC(Athletic Sense Coordination)を開発。
日米を通じてジュニアから高齢者まで様々なスポーツ現場を経験し、現在はメンタル&フィジカルトレーナーとして多くの方々の能力開発/実力発揮をサポートする。
高校卒業後、渡米しアメリカのアスレチックトレーナー国家資格であるNATA-ATCを取得し帰国しました。大学在学中は体育会テニス部の選手としてプレーし、引退してからアシスタントコーチとして選手指導に携わりました。卒業後は資格取得のためにインターンシップで2年間ワシントン州ヤキマ市内のスポーツ専門リハビリセンターや地元高校デイビスハイスクールにてアシスタントトレーナーとして勤務し、多くのスポーツ関係者や指導者とお話をする機会を頂きました。
アメリカの選手指導を直接肌で感じた私に日本のスポーツ指導を改めて比べてみるとまったく違うことに衝撃を受けました。日本ではスポーツ選手を育成できる環境が整っていないことに疑問を感じ、このような環境を改善したいと新たな分野「大脳生理学」の勉強が始まりました。その後、心技体の「心の指導」の確立を目指し研究を積み重ね現場で実績を上げてきました。
日本のメンタルトレーニングは心理学が中心となっています。しかし、未だに練習では上手く行くのに本番ではミスばかり、なぜ同じように練習しているのに伸びる子と伸びない子に差が出るのか?突然のスランプなど、その答えが出ていないのが現状です。
産業革命からIT革命など時代とともに人々は進化成長を遂げてきました。しかし、この分野においては全くと言っていいほど何も変わっていません。スポーツ指導においても指導者の経験に気合と根性が加味された科学的根拠もない指導法が続いているのが現状です。
それは能力開発や実力発揮を心理学で捉えてきたことが原因ではないでしょうか。そもそもメンタルの強い人は、多くの知識や経験を有しているから物事に動じないだけです。つまり、知っているか知っていないかがその人のメンタルに大きく影響する訳です。
脳が身体をコントロールしている事実から脳と身体の繋がり、脳とパフォーマンスの関係を研究することで今までの問題がすべて解決できるようになりました。例えば、「結果が出る人、そうでない人」、「直ぐに上達する人、なかなか上達しない人」の共通点が見えてきました。結果が出る、上達する側のデータになるようにトレーニングをすることで誰でも短期に上達し、試合や本番で実力が発揮できるようになることも明らかになりました。
大脳生理学的メンタルトレーニングとは、脳波を測定し、5つのタイプからどのタイプであるかを見極めることで、選手一人ひとりに対して適したアドバイスやトレーニングを提供します。このトレーニングにより本人の中身(質)を改善できるので、これまでに無い全く新し能力開発の方法としてご紹介させて頂きます。
脳波とは
人間が生きていて動いている限り、脳に限らず、心臓や筋肉にしても人間の身体には何らかの電気活動があります。そして、脳が働いている時の電気活動を捉えたものが脳波なのです。この脳波を測定することで分かることは3点あります。1つは、測定時の精神状態(焦りや緊張、集中度)。
もう1つは、物事に取り組むときの癖みたいな集中状態のパターンや行動パターンです。例えば、スロースターターや最初は張り切って頑張るが次第に集中力が低下するタイプ、最後まで集中が持続できるタイプなどです。3つ目は、脳電圧です。脳の電圧とは、目的目標に対する意識の高さを表し、3分間の平均値で日々のやる気が伺います。
波測定には、
株式会社フーテックエレクトロニクス
のブレインプロライトを使用
目を閉じてリラックスして3分間
測定します。
3分間目を閉じてリラックスしているはずなのに、リラック以外の様々な脳波出るのは不思議ですね。
脳波では、過去数日~数週間どのような環境で過ごしたかで多く出た電気(周波数)が記憶され脳波として出現します。
生活環境や練習環境、人間関係などが如何に大切かが脳波で一目瞭然になるのです。





脳電圧の平均値 単位 μV(マイクロボルト)
解説;例えば一般人はスマホが使えるほどのエネルギー量で充分日々の生活ができます。
トップ選手はハードな練習と日々の意識の高さを維持するために高いエネルギーが必要となります。
測定事例
グラフ1 あなり安定した意識集中
非常に電圧の高いα波2が出現しています。目的に対する意識が非常に高く、理想的な脳内環境と言えます。しかし、一つ気になる事は、序盤にα1波が少し出現しています。自分の作ったイメージが強くなり相手の動きやボールの変化に対応しきれずミスに繋がる傾向があります。終始対象に意識の焦点を合わせてように意識することが大切です。
グラフ2
円グラフ(右)は3分間の優勢脳波の移り変わりを表しています。棒グラフは2秒ごとの各脳波の電圧を表しています。結果では、平均値と優勢率をみます。定期的な測定をお勧めします。
【意識分散緊張状態】
ストレスが溜まる環境にいて、いつもイライラする日々が続き、何をやっても上手く行かない状態です。
【脳疲労状態】
ストレスが発散できず、自分の中にそのストレスをためこんでしまい、やる気(脳電圧)が極端に低下しています。更に自律神経のバランスを崩しホルモン分泌にも悪影響を及ぼします。
以上のように脳波を測定することで現状の意識状態を把握するために最適なツールです。このデータを基に集中力トレーニングが必要なのか、目標の再設定が必要なのか、環境整備が必要なのか、問題解決に優先順位を付けて解決すれば良いのか、正しい物事の考え方を身につければ良いのか、人によってプログラムが変わります。
スポーツ能力開発を含めビジネスマンや受験生など、もっと結果を出したい!もっと上手くなりたい!など早く何とかしたと思っている方々に最適なトレーニングです。今後、様々な脳波測定データの事例をご紹介させて頂きます。
川西先生はYoutubeチャンネルも配信しています!
チャンネル名:アスリハ63
@user-mi4oq3nk5w
https://www.youtube.com/@user-mi4oq3nk5w