神経学検査やってますか?
こんにちは
理学療法士、国際カイロプラクターの渡辺賢治です。
検査の重要性を伝えることをテーマとして、今回で2回目の投稿となります。
検査には様々な検査がありますが、今回は神経学検査の重要性をほんの少しだけお伝えしようと思います。
具体的な話や各論はもう少し先にお伝えします。
とにかく検査の重要性は、伝えすぎるということは無いと考えています。
今回の記事は約3分で読めます。
治療家の行うアプローチは、押す、揉む、叩く、擦る、伸ばすなどあります。鍼を打ったり、お灸を据えたりもありますが、そのどの刺激も体性感覚野に入ります。体性感覚野は頭頂葉にあります。
あまりそういうことを意識して治療している人は、少ないと思います。
どちらかというと、意識しているのは、構造つまり形ですね。姿勢とかアライメントなどを意識している治療家さんがほとんどだと思います。
これは例えるなら昔のオーディオシステムでいうと、建付けが悪い、つまりまっすぐにセットされていないためレコードがまっすぐに回らず音飛びが起こったりすると考え、硬い床の上に水平になるようにシステムをセットしているのと同じです。
確かに歪んでいるとそれは問題で、歪みを直せば解決します。
しかしレコードの音がおかしい、という理由はもっとほかにもあります。
例えば音が鳴ったり鳴らなかったり、あるいは音量がコントロールできないとか、そもそも全く音が出ないとか、色々な症状に合わせてさまざまな原因が考えられるわけです。
身体の歪みしか診ていない先生は、音飛びしても、音量のコントロールが出来てなくても、そもそも音が鳴らなくても、建付けだけで解決しようとしているのです。
これは滑稽ですよね。
もしあなたのオーディオシステムが、何らかの故障で、業者の人を呼んで修理をお願いしたとき、建付けしか診ない人が来たら許せますか?
「まっすぐにセットしておきました」
えっ!と驚いてしまいますよね。
それで良くなることもあるかもしれませんが、良くならなかった時、納得できませんよね?
もっと他にも診るべきことがあるだろう!って。
でも治療家の世界では、これ良くあることなんです。というより、ほとんどこれです。
歪みは治したんですけどね…
電源が入ってるのか?(生きてるのか)
通電してるのか?(神経系は問題ないか)
スイッチ類に問題は?(感覚器などに問題はないか)
アンプは正常に働いてるか?(脳は機能しているか)
せめてこういうところは、確認してほしいです。
問題を見つけて、何かしら介入しなければいけません。
冒頭に書きましたが、だいたい私達の介入は、体性感覚野のある頭頂葉に働きかけるものばかりです。
一部のセラピストは、そこに右側か左側かを考慮することもあるでしょう。
しかし頭頂葉だけでなく、前頭葉や側頭葉など、他の部位に刺激を入力しようと考えたことはありませんか?
選択的に狙った部位に、刺激を入力することができたら、それはすごく良いと思いませんか?
それには検査でどの部位に問題があるのか?それを調べる必要があります。
オーディオシステムの故障を調べるのと同じですね。
神経学検査で頭頂葉の問題か?
側頭葉の問題か?
前頭葉の問題か?
後頭葉の問題か?
それが分かります。
そういうふうに、脳のあちこちの部位に刺激を入力している人たちが、実はいます。
それは幼稚園の先生や保育士さんそして介護士さんです。
これらの職業の人たちは、子供の脳の発達を促したり、高齢者の脳の働きを促したりする必要があるからです。
それを分かってやってるいかというと、たぶん分かっている人は、非常に少ないと思われます。
その必要性を充分に理解して、意図してそれをやれる治療家になるには、神経学検査を充分に学ぶ必要があります。
これを理解すると、あらゆる方法を使っても結局体性感覚野にしか刺激を入れていない、その他多くの治療家から一歩抜きんでる事となります。
神経系を理解し、患者の状態をより広い視点で診れるようになり、今までにないピンポイントのアプローチが可能となります。
神経系は結局のところ、すべての系をコントロールしているので、そこにアプローチすることは、とても重要なことなのです。
神経学、神経学検査を学ぶことは、治療家として一つ上のステージに上がるためには、必須条件と言えるでしょう。