「自然治癒力」?
辞書を見ると「自然治癒とは、生体が本来もつ防御・免疫機構などによって病気が治ること」とあります。
野生の動物は、医者や薬がなくても生き続け、子孫を残してきました。生き残るためには、自然界から有益なものを体に取り入れ、有害なものは排除して生きていかなければなりません。そうしなければ健康を保つことはできないのです。
我が家の雑種犬も散歩の途中に、ある特定の草を噛んでは吐き出したり、そのまま食べたりしています。そうするとなぜか元気になって行くのがわかります。これらは、犬の体に本能的に備わった自然治癒力を働かせ自ら体調を整えている行動なのです。
人の本能
さて、人間の本能と体はどうなっているのでしょうか?
犬より劣っているのでしょうか。
いえいえ、人の体にもそのような体を守る仕組みはちゃんとあるのですが、ほとんどの人は、そんなことは、知らないし教えられてもいないので、分かっている方は少ないのですが、実は、本来持っている本能が忘れられているだけで、体は精いっぱい働いてくれているのです。
例えば、あなたが間違って腐った食べ物や体に悪いものを口にしてしまったら、通常必ず吐き出します。それは、五感の中の味覚(舌)や臭覚(鼻)が敏感に体を守ろうと反応するからです。
しかし、吐くことができなかった場合はどうなるのでしょうか。腸で吸収されて血液中に入り込んでしまうのでしょうか?それとも下痢をさせて体外に排泄されるのでしょうか?実はここが大切ところです。
健康な腸ならば、下痢をさせて体を守ろうとするのです。このような健康を守ろうとしている症状を病気と思い込んでしまい、下痢止めを服用したらどうなるのでしょう?恐ろしいことに、血液に毒が入ってしまうことになるのです。
つまり病気を治そうとして、かえって本物の病気を引き起こしてしまうということもあるということです。
では、そのように血管に毒が入ってしまったら、体はどのように対処するのでしょうか。幸いなことに毒を排泄する働きがもう一つあります。
健康を取り戻すチャンスがまだ残されています。それは、細胞に毒が蓄積されないように皮膚に毒を押し出す作用があるからです。
それが皮膚病として現れるのです。排毒作用だけでも、こんなに体は働いてくれており、健康を守っているのです。
臓腑の肩代わり
さて、一般的な東洋医学の診方を説明しますと、病気やゲガでも大きく見れば、体の五臓六腑の肩代わりとして、手や足、腰や肩、耳や鼻などに病気の症状を出現させて、本人に気付かせるお知らせ作用(=肩代わり)があります。
大きな病気にも関わる体の臓腑が犯される前に、体の各部に痛みや違和感を出させ、その場所に肩代わりをさせて五臓六腑が立ち直ろうとする現象なのです。
このような私たちの体の中にある自然の働きを助けたり、自然治癒力を引き出してあげることができれば、私たちは病気で悩むことが無くなるはずです。
それにはどうしたら良いのでしょうか。
様々な方法が東洋医学にはありますので、家庭でもできる方法などを選んで今後皆さんにお知らせしたいと思います。
お楽しみに!