令和4年5月6日(金)、厚生労働省専用第15会議室において「第25回 あんまマッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会」がWeb開催された。

 議題は、あはき療養費の令和4年度料金改定(案)についてである。

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000204312_00015.html

 座長の遠藤久夫氏から〝第25回 あんまマッサージ指圧、はり・きゅう療養費検討専門委員会を開催します。議題は、あはき療養費の令和4年度料金改定(案)についてです〟と冒頭の挨拶があり、続いて厚労省より

❝今回の内容について2月と3月の専門委員会においてマッサージ等の包括化について議論を頂きました。保険者側のほうから、今回の改定では実施出来ないというご意見、他方で施術者側のほうからは今回の改定で包括化を実施すべきというご意見を頂いています。

議論がまとまらなかったということで今回は包括化を行わずに引き続きの検討事項としています。また往療料の距離加算の廃止、地域加算の創設、こちらもセットで議論頂きました。その際、特に地域加算について施術者側のほうから介護保険の特別地域加算の地域に、往療料の加算をすべきという意見を頂きました。

他方で保険者側からは、診療報酬での要支援の少ない地域で施術料の加算をすべきというご意見を頂きました。こちらの議論がまとまらなかったために引き続きの検討事項ということにしています。❞

とあり、令和4年度料金改定(案)の説明が行われた。

あはき療養費の令和4年度料金改定(案) [令和4年6月1日施行]

〇あはき療養費の改定率 +0.13% (診療報酬改定における医科の改定率+0.26%を踏まえ、政府において決定)

()施術料、初検料、施術報告書交付料の引き上げ
財源の範囲で、施術料、初検料、施術報告書交付料を引き上げる

■マッサージ
温罨法をマッサージと併施した場合 1回につき 125円加算
(現行:温罨法をマッサージと併施した場合 1回につき 110円加算)

温罨法と併せて電気光線器具を使用した場合 1回につき 160円加算
(現行:温罨法と併せて電気光線器具を使用した場合 1回につき 150円加算)

施術報告書交付料 480
(現行:施術報告書交付料 460円)

■はり・きゅう
初検料 1術(はり又はきゅうのいずれか一方)の場合 1,780円
(現行:1術(はり又はきゅうのいずれか一方)の場合 1,770)

初検料 2術(はり、きゅう併用)の場合 1,860円
(現行:2術(はり、きゅう併用)の場合 1,850)

電療料 電気針、電気温灸器又は電気光線器具を使用した場合
1回につき 34円加算

(現行:電気針、電気温灸器又は電気光線器具を使用した場合 1回につき 30円加算)

施術報告書交付料 480 (現行:施術報告書交付料 460)

※一部負担金の計算方法について、「はり・きゅう及びあん摩・マッサージの施術に係る療養費の取扱いに関する疑義解釈資料の送付について」(平成30年12月27日事務連絡)において、「施術に要した費用(取扱規程第3章の16の算定基準により算定した額)に患者の一部負担金の割合(1割・2割・3割)を乗じる(1円単位で計算)」とされていることを再度周知する。

()支給申請書の記入方法の明確化

・「『はり師、きゅう師及びあん摩マッサージ指圧師の施術に係る療養費に関する受領委任の取扱いについて』の一部改正について」(令和3年3月24日保発0324第2号)により、令和3年4月1日から「施術管理者は、毎月、申請書を患者又はその家族に提示し、施術を行った具体的な日付や施術内容の確認をうけたうえで申請書の代理人欄の申請者欄に署名を求めること。併せて、被保険者等に係る住所、委任年月日について患者より記入を受けること。ただし、当該各事項について、当該患者より依頼を受けた場合や当該患者が記入することができないやむを得ない理由がある場合には、施術者等が代理記入し当該患者から押印を受けること。」とされている。

・この「代理記入」の方法を示した通知・事務連絡を発出していない中、「手書きによること」と説明しているが、施術者等が代理記入を手書きで行う必要性は乏しく、視覚障害の施術者も含めて大きな負担となっているという指摘があることから、代理記入は手書きでも、パソコン等での記入でも可能であることを示す事務連絡を発出する。

()引き続きの検討事項

・令和3年の療養費頻度調査において往療内訳表を提出いただき、同一日・同一建物での施術の状況等を集計・分析しているところであるが、令和4年改定において、往療内訳表について施術所の施術者か出張専門の施術者かが分かるように見直しを行うとともに、さらに、令和4、5年の療養費頻度調査において、施術所の施術者と出張専門の施術者の別で施術内容等を集計・分析できるようにする(支給申請書の保健所登録区分を集計対象とする)。また、マッサージ・変形徒手矯正術の施術料の包括料金化の議論に資するデータ集計・分析、事例収集等を行う

・データの集計・分析、事例収集等ができ次第、順次、データや事例等を示して、往療料の距離加算の廃止、離島や中山間地帯等の地域に係る加算の創設、マッサージ・変形徒手矯正術の施術料の包括料金化とともに、同一日・同一建物での施術の場合の料金の在り方、施術料と往療料を包括化した訪問施術制度の導入などについて、令和6年改定に向けて検討を行う

◆主な意見並びに主な要望等

☆保険者側の意見&要望

・(1)の料金については、異論がございません。

・(2)の支給申請書の記入方法の明確化については、受領委任規定に書かれている通り、原則として、申請書を患者又は家族に提示し、施術内容の確認をうけた上で申請書の代理人欄の申請者欄に署名を求めることとされている。このように受領委任の根拠となるものですから、患者より依頼を受けた場合に施術者等が代理記入を行う場合は、手書きでもパソコンでもどちらでも良いが、誰が診たかについて、知る必要があるため、例えば、摘要欄のところに申請書の施術内容を確認したものを記載したほうが良いのではないかという意見。

・今回の療養費の申請書の調査では、代理記入がどのくらい行われているのかについてのデータの集計も是非お願いしたい。

・(3)の引き続きの検討事項で、施術料の包括料金化は、あまりにもデータが少ないことから令和6年度に向けて、疾病との関連や必要性について更なる分析をして頂きたい。

・今後包括化の議論に向けた事例の検証を行うために、例えば事例の収集の1つの方法として、施術報告書の様式を少し改正して、違う部位を施術する必要性がなくなったという風な記入欄を設けて、その上で医師の判断を仰ぐようなことを行ってみると良いのではないか。それも事例の1つになるのではないかとして提案させて頂きたい。良い事例になると思うので、検討頂きたい。

・同一日・同一建物での往療については、料金改定の在り方について検討していきますので、該当する場合における往療料の算定をしている割合について、調査結果を見て知らせて頂きたい。

・要介護については、殆どが未記載となっている。これではデータとして意味をなさない。任意だからだと思うが、要介護度の記載は必須ということでご検討頂きたい。

・往療料の加算の廃止、これは数年前から段階的に行われているが、これは今までの検討の経緯があるにも関わらず、往療料の包括化とセットで考えられており、これは今までの経緯を無視したものである。我々としては憤りが大きい。令和6年度の改定に向けて是非今までの検討の経緯を重視して廃止を必ず行って頂きたい。

☆施術者側の意見&要望

・我々あはき業界団体として、様々な方から様々なご意見が出て、我々としても更に議論を深めていくことが重要ではないかと感じております。今回の案に関しては、本日参加の委員、全ての皆さんのご意見を反映頂いたものと思っており、了承したいと思います。

・保険者さんからのご意見有難うございました。施術料の包括化について、私どもも直接保険者さんとのお話合いの時間を持っていただけたらと思っています。間に厚生労働省に入って頂きながら、話が進んでいくと今回の包括化の流れになっていく経緯もあります。誤解のないように進めていけたらと考えています。全体としては、今回の案で了承させて頂きたいと考えます、等。

最後に座長が
❞今回の案についてご了承頂きました。有難うございました。❞
と述べ、終了した。

※次回の専門委員会は未定である。

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