なぜ今、超音波観察装置は注目をされているのか
みなさん、超音波観察装置をご覧になられたり・使用したことはありますか?
医科での検診や産科・産婦人科で使用されているイメージがあると思います。
実は、昨今柔整業界でもとても注目をされています。
専門学校でも、柔道整復術適応の臨床的判定(医用画像の理解を含む)ということで平成30年から柔道整復師学校養成施設カリキュラムに追加されました。
第一回のコラムとして、実際どのように施術所において活用されているのかをご紹介をさせていただきたいと思います。
まず、超音波観察装置(以下、エコー)はどのように見えているのか簡単にご説明したいと思います。
ひとことで言うと、“音の反射でみる断層図”です。
プローブと呼ばれる探触子から出る超音波が反響し返ってくるものを画像にします。
図1
図1のようにプローブから出る超音波は、固い物質に当たると跳ね返り返ってくる。この反射してくる音の量や時間差を断層像で画像にします。
図2-1
図2のおにぎりのイラストで説明してみます。
図2のおにぎりをナイフで切った断面を横から見ると図2-2のように見えます。
図2-2
おにぎりのイラストのように断面で表示するのが超音波画像になります。
これを人体に使用すると下記のような映像になります。
映像は下腿部(踵骨周辺)に照射したものになります。
断面で見ると上から皮下組織や脂肪、筋肉や骨表面が表示されます。
このように断面でみることができるので、プローブの角度を変えたり、肢位を変えたりしながら様々な部位に活用することができます。
さて、なぜこれが注目をされているのでしょうか?
それは、画像化することで得られる“メリットがたくさんある”からです。
以下、使用している方々の意見です。
・皮膚や筋肉の内部に何が起きているのかを確かめることができる
・動かしながら使えるので評価力が飛躍的に上がった
・痛めている部分に組織損傷の有無を観察し、スクリーニングに使用できる
・自分の評価の答え合わせができる
等々、様々なメリットをあげられています。
今回は、画像の見え方となぜ注目されているのかを書かせていただきました。
次回以降、画像についての用語や活用例などを紹介していきたいと思います。