株式会社リグア 田村 紘士

【タイトル】
業界の歴史について

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若い世代が、この柔道整復師・鍼灸師の業界にあこがれて、入ってもらいたい。業界に夢や希望をもって入ってくれる学生たちを増やして行きたいと考えています。

皆さんが治療家として、現在患者様に提供していることが果たして今後30年、50年と続いていくのかを考え、まずは業界の歴史についてお話させていただきます。

1920年に、柔道整復術が認定されました。
2020年に100年を迎えた業界になっています。

1951年には、接骨院の中でレントゲンを撮ることができました。脱臼・骨折を接骨院の中でレントゲンを撮りながら、ほねつぎをしたという時代がありました。

背景は、当時、整形外科があまり普及していなかったため、高度成長期になり、多くの骨折、脱臼のレントゲンを撮り、ほねつぎをすることを柔道整復師が認められていました。

それから1982年に、接骨院業界ではレントゲンが撮れなくなりました。

この時に1982年の1年間でレントゲンをしている接骨院が一気に淘汰された時代になりました。ひとつの事象で物事が大きく変わったということです。

30年続く会社は、0.02%と言われています。

100年に一度のパンデミックが世の中には起こります。30年に一度、阪神淡路大震災や、東日本大震災など、天災が起こります。阪神淡路大震災や、東日本大震災など、そして10年に一度、業界のイノベーションが起きると言われています。

これは国のデータで出ているように、30年続く会社は1万社あれば2社になり、99.98%は倒産します。

0.02%しか、生き残れません。

柔道整復師業界も同じで、これから規制が大きく動くと考えられます。

よりアクティブに交流していく、地域の患者様を増やしていくことに力を注ぐことが必要となります。

1998年には、福岡地裁で柔道整復師の養成学校の規制緩和が裁判によって認定されました。よって当時14校あった養成学校が、2015年時点では、109校まで増えています。

分院展開がこの時をかわきりに飛躍的に増えました。
そして、分院の展開に乗り遅れた企業は今尚も苦しんでいます。
次の10年では、自由診療の流れがやってきました。


ここ5年間、自費導入で成果を上げていない会社様は、今尚も苦しんでいます。
自費診療導入の背景としては、2010年をかわきりに療養費が下がっていきました。
それに気づいた先生たちは自由診療に乗り出しました。

慢性期疾患に関してはもちろん保険は効かないため、柔道整復師、鍼灸師、あん摩マッサージの先生たちが慢性期疾患に対して、自由診療を行うことは悪いことではないと考えています。

患者様から必要とされている結果、自費診療で市場は伸びています。

このコロナ禍でも多くの患者様が通院し続けていますが、うまくいっていない接骨院は保険診療のみを行っています。対して保険診療では取り扱えない分野の自由診療を行っている院は、このコロナ禍においても業績を伸ばし続けています。

株式会社エス・エス・ビー
本社営業部 田島 友博

【タイトル】
なぜ今、超音波観察装置は
注目をされているのか

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みなさん、超音波観察装置をご覧になられたり・使用したことはありますか?

医科での検診や産科・産婦人科で使用されているイメージがあると思います。
実は、昨今柔整業界でもとても注目をされています。

専門学校でも、柔道整復術適応の臨床的判定(医用画像の理解を含む)ということで平成30年から柔道整復師学校養成施設カリキュラムに追加されました。

第一回のコラムとして、実際どのように施術所において活用されているのかをご紹介をさせていただきたいと思います。

まず、超音波観察装置(以下、エコー)はどのように見えているのか簡単にご説明したいと思います。
ひとことで言うと、“音の反射でみる断層図”です。

プローブと呼ばれる探触子から出る超音波が反響し返ってくるものを画像にします。

図1

図1のようにプローブから出る超音波は、固い物質に当たると跳ね返り返ってくる。この反射してくる音の量や時間差を断層像で画像にします。

図2-1

図2のおにぎりのイラストで説明してみます。
図2のおにぎりをナイフで切った断面を横から見ると図2-2のように見えます。

図2-2

おにぎりのイラストのように断面で表示するのが超音波画像になります。
これを人体に使用すると下記のような映像になります。

映像は下腿部(踵骨周辺)に照射したものになります。
断面で見ると上から皮下組織や脂肪、筋肉や骨表面が表示されます。

このように断面でみることができるので、プローブの角度を変えたり、肢位を変えたりしながら様々な部位に活用することができます。

さて、なぜこれが注目をされているのでしょうか?

それは、画像化することで得られる“メリットがたくさんある”からです。
以下、使用している方々の意見です。

・皮膚や筋肉の内部に何が起きているのかを確かめることができる
・動かしながら使えるので評価力が飛躍的に上がった
・痛めている部分に組織損傷の有無を観察し、スクリーニングに使用できる
・自分の評価の答え合わせができる

等々、様々なメリットをあげられています。
今回は、画像の見え方となぜ注目されているのかを書かせていただきました。

次回以降、画像についての用語や活用例などを紹介していきたいと思います。

アールエイ姿勢均整研究会
代表 青柴 龍昇

【タイトル】
第1回脊椎を学ぶ前に!!

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初回は少し難しい内容となりますが、脊椎を施術する際の神経学の重要性についてお伝えします。

バランスを診る事について考えてみましょう。施術家が姿勢分析、歩行分析、それによる、左右の揺れ等を診るのは、ある意味、機構的バランスを診ている事にあります。所謂、構造を視診することによるバランスの思考といえます。

では西洋医学(耳鼻科、神経科)におけるバランスの診断はどのような検査があるのかと言いますと、神経学的検査(脳幹、小脳系の検査が主体)によるバランスの思考といえるのです。

そこで、このような現象があります。3つ例をだしますと、仙腸関節の施術による眼球の動きの変化(中脳への影響)、上部頸椎の施術によるカーテン徴候の変化(延髄への影響)、頭頸部冷却によるブラインドスポットの大きさの縮小(おそらく脳幹、又は大脳への影響)

この事実を踏まえますと
長く臨床の現場で観察している立場からいえることは
機構的バランスと神経的バランスはお互い助け合ってバランスを正常化しているのではないかということです。(もちろん視覚、前庭迷路も含め)究極、神経学的検査の異常を脊椎アプローチにより改善でき、又は脊椎の異常を神経学的検査で診ることができるのではないでしょうか。

神経学は非常に難しい学問である反面、手技療法界では施術と研究の対象が神経学に移行傾向にあることも、上記の現象により容易に理解できます。

そこで、施術家による神経学的検査の目的について触れていきます。
目的:脳幹の左右差を診ること!!

脳幹

頭位(上部頸椎・後頭骨)

仙腸関節・下部腰椎

荷重側・非荷重側
(距骨下関節・横足根関節)

脳幹の左右差と頭位の関係は相互関係といえます。頭位は軸椎歯突起の向く方向が大きく関係するのは翼状靭帯と歯尖靭帯の解剖学的作用で容易に理解できます。

また頭位に影響するのは土台の仙腸関節そして、骨盤と腸腰靭帯で強い安定度を保つ腰椎5番ということになります。

では仙腸関節に影響するのは?
これは普段の日常生活における荷重側・非荷重側が大きく影響する可能性があります。

このチャートからの推測ですが
仙腸関節の施術が頭位に影響し脳幹の左右差にも影響するといえるのではないでしょうか。

実際の施術において、仙腸関節の施術によるめまいが改善する例や、また反対に、仙腸関節が狂うと、頭位を狂わせ、脳幹の左右差を作り、脳幹と視床下部との関係上、顔面蒼白になることもあります。

私が、この考え方に至ったきっかけは一冊の書物との出会いでした。

中学2年生の夏、先天性心疾患の手術を受けた私は、入院中頭痛とめまいに悩まされ、主治医から耳鼻科の診察を進められました。
その時、診察して頂いた先生が、著者だったのです。私は迷わず購入し、丁寧に全体を何回も繰り返し読破しました。

めまいと文明から一部抜粋させていただきます。
(めまいと文明 医学と宗教の対話 檜學・小滝透 著)

簡単に解説させて頂きます。

上図は頸部深部受容器と腰部深部受容器が一体化されており上行性の神経回路として直接脳幹に達するものと小脳を介して脳幹に達するものがあることが理解できます。

また内側縦束(MLF)が傍正中橋網様体と動眼神経核との連絡で眼球運動と姿勢に大きく関係していることがわかります。

下図では頸部深部受容器と腰部深部受容器にわかれておりこの下図こそが、我々施術家におおきなヒントを投げかけてくれているのです。

頸部深部受容器から脳幹に向かう脊髄網様体路は上方に行くほど太くなっていますが腰部深部受容器にかけて細くなっています。

しかし腰部深部受容器からは小脳に向かう後脊髄小脳路が重要視されています。

小脳機能異常(誤字テスト、指鼻指テスト)への影響は、腰椎の影響がより大きくなり、また、脳幹・視床下部・自律神経の経路で自律神経反射に関係するのは頸椎の影響が大きくなると言えます。

要約しますと
頸部深部受容器は上部頸椎の関係が強く、腰部深部受容器は仙腸関節または下部腰椎との関係が強いという事実が、施術に応用できるのではないでしょうか。

今回は脊椎を学習する前に、神経学の重要性について触れました。
次回は仙腸関節の運動学と検査法について、お伝えしていきます。

帝京大学医療技術学部スポーツ医療学科
山本 明秀

【タイトル】
第1回トレーナーという仕事
(初級編)

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 からだサイエンスnet読者のみなさん。こんにちは。

ネット版での連載初回の今回は、紙媒体の時にも話題にした内容と被る部分もあるのですが、「アスレティックトレーナー」と「トレーナー」の違いについて調査されている興味深い文献がありましたので、少しご紹介させて頂きます。

文献に関しましては、図―1にある『J-STAGE』というサイトで読むことができます。ぜひ覗いてみて下さい。

 今回、ご紹介させていただく文献は、日本アスレティックトレーニング学会誌、第7巻、第1号に掲載されている『「アスレティックトレーナー」と「トレーナー」は同じなのか?実態調査を用いた属性と業務比較』というものです。

 詳細については当該文献を実際にお読み頂きたいのですが、2018年に日本スポーツ協会によって行われたアンケート調査のデータを基に書かれたものです。

 所々つまんで見てみますと、保有資格に関する項目の部分で、医療系資格において最も多い資格は「きゅう師」であるということが意外でした。筆者は現場で最も多く出会うトレーナーは鍼灸あマ指を所持している方です。調査結果では「はり師」が最も多いのかと思っておりました。

表―1 アスレティックトレーナーの12の業務
・予防 ・アスレティックリハビリテーション ・安全管理
・救急処置 ・コンディショニング ・健康管理
・治療 ・パフォーマンス向上 ・教育
・リハビリテーション ・測定と評価 ・コミュニケーション
 
表―2 トレーナーよりもアスレティックトレーナーの方が実施率の高かった業務
・予防 ・治療 ・リハビリテーション
・アスレティックリハビリテーション ・コンディショニング ・安全管理
・コミュニケーション    
 

また、アスレティックトレーナーの業務は表―1に示すような12業務があるのですが、その中でも表―2の業務については「トレーナー」よりも「アスレティックトレーナー」の方が実施率が高かったということです。トレーナーとして現場に立つ場合には、特に足らないと言われている部分にも注力する必要性がありそうですね。

さて、今回の「トレーナーという仕事」の話題ですが、選手との接し方について筆者の考え方を述べさせていただこうと思っております。

色々な契約形態などがあるとは思いますが、基本的に選手とトレーナーは“対等”であるべきだと考えています。これは「ファン」として選手に接してはならないということです。憧れのキラキラした眼差しで選手を見ていたら、もうこちらの指示は聞いてもらえなくなるでしょう。また、選手とやたら2ショット写真を撮りたがるのもどうかと思います。治療院の宣材として撮影したいのであれば、理由を説明して撮らせてもらえば良いと思いますが、写真を撮ってやたらSNSなどに上げて仲良しアピールをしているのは、傍から見ても何をやっているんだか、と思ってしまいます。

トップアスリートは選ばれた人だと筆者は考えます。マンガのように努力を積めばトップに立てるというものではありません。努力をするのは当然ですが、上に行くためには才能と経済力なども必要かと思います。それに対して、トレーナーは目指したいと思えば、ある程度は夢を果たせるのではないかと考えています。一人前になるためには経済的なバックアップや人との出会いも必要ですが、アスリートほどハードルは高くありません。

トレーナーとして担当する競技種目が、自身が行っていたスポーツ種目であると選手が眩しく見えてしまうこともあるかもしれません。ですが、自分の仕事を遂行するために、選手と対等に話ができるよう、憧れの気持ちは心の奥にしまっておくべきだと思います。

筆者自身も競技レベルは都道府県大会レベルであったのに、トレーナーになってからは世界選手権に出場している選手に対して、「あれをやった方が良い」「そんなことしてたらだめだ」などと偉そうに意見をしたりしておりました。

また、若い頃に選手とトレーニングする際に自身が気を付けていたことは、基礎的なトレーニングは選手と一緒にトレーニングパートナーのような形で行ったりもしましたが、選手の専門種目については一緒にはやりませんでした。当然、選手と比べようもないほど専門種目の動きは劣っているでしょう。選手と同じようにできるのであればトレーナーなどせずに現役で選手をやっています(笑)。選手も頭では「彼は選手ではなくトレーナーだ」ということは理解していても、明らかに格下だと分かるとトレーニングについてなかなか言うことを聞いてもらえなくなります。「だって、お前できてないじゃん」と言われてしまうことも。選手とトレーナーとの関係性にもよりますが。

選手と信頼し合える人間関係が築けていないと、良い結果を残すことは難しいと思います。冷静に客観的な目線で付き合い方を見てみることも必要ではないでしょうか。

文献
泉秀幸,笹木正悟,細川由梨:「アスレティックトレーナー」と「トレーナー」は同じなのか?実態調査を用いた属性と業務比較,日本アスレティックトレーニング学会誌,7(1):127-134,2021.(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsatj/7/1/7_127/_article/-char/ja)
(最終閲覧日2022年3月24日)

笠井整骨院 (メディカル・ハイドロバッグ研究所)
院長 笠井 浩一

【タイトル】
捻挫にも整復を、
非圧縮性流体圧を使った新しい整復法

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今回より「捻挫にも整復を、非圧縮性流体圧を使った新しい整復法」というテーマで執筆させていただきます大阪市開業柔道整復師の笠井浩一です、ご一読いただければ幸いです。

我々が臨床上よく遭遇する運動器の障害、捻挫ですが臨床で診る実態と一般的に言われる定義との間には大きな解離があるように思えてなりません。

そこでこれからその実態と安全な整復方法について常識にとらわれずに柔軟に考えていきたいと思います。

現在一般的に言われている捻挫の定義ですが

日本整形外科学会のホームページではこのように定義されています。

「関節に力が加わっておこるケガのうち、骨折や脱臼を除いたもの、つまりX線(レントゲン)で異常がない関節のケガは捻挫という診断になります。
したがって捻挫とはX線でうつらない部分のケガ、ということになります。

具体的には靭帯や腱というような軟部組織といわれるものや、軟骨(骨の表面を覆う関節軟骨、間隙にはさまっているクッションである半月板や関節唇といわれる部分)のケガです。」

  • 引用元:公益社団法人日本整形外科学会ホームページ
  • https://www.joa.or.jp/index.html

また一般的な成書では
「外力によって関節が生理的可動範囲を超えて動いてしまった結果、
関節包や靭帯の損傷が生じて、一時的に関節面の相対関係が乱れるが、すぐに位置関係が正常に戻った状態をいいます」

  • カラー写真でみる!
  • 骨折・脱臼・捻挫画像診断の進め方と整復・固定のコツ
  • 内田淳正 加藤公 編 羊土社 p12より

と定義されています。
つまり一般的な捻挫の定義というのは
1、軟組織の損傷である。
2、関節面相互体の位置関係は一時的に乱れるが、すぐに正常に戻る。
3,X線診断で異常のない関節のケガである。

関節の位置関係に異常が無いという定義ですから、骨折、脱臼のような整復の概念は生まれてきません、保険請求の項目も骨折脱臼の整復料に対して、捻挫は施療料となっています。

一般的成書にも捻挫の処置の記載は有りますが、整復の記載はないものが大半です。柔道整復師養成校の教科書にも捻挫の整復の記載は無いのでは無いでしょうか。

しかし臨床現場で日々奮闘されている先生方はこれらの定義に疑念を感じておられるのではないでしょうか?

何故なら、前距腓靭帯が伸びた比較的程度の軽い一度の足関節捻挫でもその後、腫脹や機能障害がなかなか引かずに慢性化するような例が少なくありませんね。

また、陳旧性の足関節捻挫には足関節の底背屈運動、うち返し運動などに制限が10年、20年の月日を経ても残る例もよく見られます。

もし、本当に捻挫の本体が軟組織の損傷のみであり、関節相互体の位置関係も完璧に元に戻っているならばなぜこのようなことが起こるのでしょうか、軟組織の治癒機転の三週間が過ぎ前距腓靱帯が治癒したならば、疼痛、腫脹、運動制限などもきれいに消失するのではないでしょうか、このことは軟組織損傷の他に要素が存在することを示しています。

このような現象は、足関節だけではなく、手関節、肘関節、むち打ち損傷など全身の関節におこり得ます。

ではなぜこのような関節の異常が捻挫の後に残存するのでしょうか、次回は異常を定義する前に関節が正常に機能する物理的な条件について考えてみたいと思います。

シズイ労務サポート 後藤 葉子

【タイトル】
助成金を申請する流れ

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初めまして。社会保険労務士の後藤葉子です。

静岡のおいしい名産品「安倍川もち」でおなじみの安倍川という地域にある鍼灸・柔道整復師養成学校で職員もしております。

養成学校で知識や技術をもって社会に出た皆さんのお役に少しでも立てたら、さらには鍼灸・柔整師会の発展に微力ながらお手伝いを、という思いでこの度、コラムの掲載をさせていただいております。よろしくお願いいたします。

さて、本日はキャリアアップ助成金正社員化コースを紹介します。この助成金は雇用保険に入っている事業所で非正規労働者(有期契約社員やアルバイト・パート労働者)を正社員にすることで1人あたり57万円の助成金が支給されます。すでに雇用しているパートさんや有期契約社員に関しても雇用期間が3年未満であれば対象となります。

この助成金を申請する流れとして

①正社員に転換する前にキャリアアップ計画書を作成、所轄労働局へ届け出
②就業規則の改定(正社員転換制度の追加)
➂就業規則に基づき対象者を正社員へ転換(正社員転換後それまでより賃金3%以上アップする)
④正社員転換後6カ月の賃金支払い
⑤正社員転換後6か月目の賃金を支給した日の翌日から起算して2カ月以内に申請

申請書類は
⓵認定を受けたキャリアアップ計画書の写し
➁改定した就業規則
➂正社員転換前後の雇用契約書
➃正社員転換前後6カ月の賃金台帳および出勤簿
⑤中小企業であることを証明する書類
⑥支給要件確認申立書

注意点としては

現時点で御社・御院で活躍しているアルバイト・契約社員等の正社員化はもちろんこれから採用する際に有期契約社員やアルバイト採用し、正社員化することで助成金をもらうこともできます。雇用のミスマッチを防ぐ、という点でも見逃せない制度です。

1人の採用で終わりの助成金ではなく、1年度最大20人まで支給されることも魅力です。

ぜひご活用ください!!
やってみたいけどちょっと不安、もう少し詳細を聞きたい、代行申請してほしいなどのご相談は

goto@smc.ac.jp シズイ労務サポート後藤宛まで連絡ください。
では、また次回お会いしましょう。

全国柔道整復師連合会
会長 田中 威勢夫

【タイトル】
この素晴らしい徒手整復の技術を次世代に継承していくために

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厚生労働省が発表した「令和2年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」をみて、私は愕然としました。

令和2年の就業柔道整復師数は75,786人で、前回(隔年報のため、2年前の数字)に比べて2,769人増加しました。増加したといえば聞こえはよいですが、ここ10年の伸び率では最も低い3.8%増に留まりました。

また、柔道整復の施術所については50,364ヶ所と、前回(隔年報のため、2年前の数字)に比べて287ヶ所増加しましたが、こちらもここ10年の伸び率では最も低い0.7%増となりました。特に、東京都にいたっては前回と比べて36ヶ所減少するなど、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けたと思われる結果となりました。

新型コロナウイルス感染症への対策としては、公益社団法人日本柔道整復師会をはじめ、一般社団法人全国柔道整復師連合会や全国柔整鍼灸協同組合など、多くの団体が会員施術所の支援に乗り出しました。

しかし、消毒等の衛生対策や飛沫防止の間仕切りの設置、換気設備の増設など様々な感染防止対策に取り組む結果、経営難に陥り廃業に追い込まれた施術所も多数存在したものと思われます。それらの施術所に対して、柔道整復師の業界団体として支援が行き届かなかったことは慙愧に耐えません。

今後も、すべての柔道整復師が新型コロナウイルスの感染拡大防止に取り組みながら、安心して目の前の患者さんの施術に専念できる環境を作るために、尽力してまいります。

さて、令和3年12月22日に開催された規制改革推進議会において、当面の規制改革の実施事項の一つとして、「柔道整復療養費について、公的な関与の下に請求・審査・支払いが行われる仕組みを検討するとともに、併せてオンライン請求の導入について検討を行う」が明記されました。

現在、柔道整復療養費を中長期的な視点に立って議論する社会保障審議会医療保険部会「柔道整復療養費検討専門委員会」(以下、「専門委員会」とする)では、この公的な関与の下として、『国民健康保険団体連合会』と『社会保険診療報酬支払基金』の審査支払機関を活用する方向で議論が進められています。これは、47都道府県に設置されている公益社団法人都道府県柔道整復師会や個人契約の請求団体だけでなく、すべての柔道整復師の請求・審査・支払方法が根本的に見直されることを意味しています。

柔道整復師の業界団体としては、公益社団法人日本柔道整復師会や全国柔道整復師統合協議会、一般社団法人全国柔道整復師連合会や日本個人契約柔整師連盟などが存在していますが、それらの業界団体も都道府県柔道整復師会や個人契約請求団体などの会員団体の集合体として運営されています。

これらの業界団体は、すべての柔道整復師の利害を代表する会員組織であり、国会議員や行政機関などに現場の施術所が抱える問題点などを伝える役割だけでなく、行政機関によって定められた制度改正や改定事項などについて会員に報告し、それらを徹底させる役割や業界自主規制ルールの策定や業界統計の作成、業界としての社会貢献の実施、広報活動、各種勉強会や会員への指導などを担うなど、多岐にわたります。

 柔道整復師業界の健全な発展のためだけでなく、この素晴らしい徒手整復の技術を如何に次世代に残していくことができるか、業界団体として何をなすべきなのかを柔道整復師の業界に携わるすべての皆さんと共に考えてゆかなければなりません。

本日の記事は以上になります。
また、からだサイエンス WEB版では、各先生の記事をまとめていますので、先生に絞った記事もご覧になれます。

次回の記事もどうぞよろしくお願い致します。

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