桃山学院教育大学アスレチックトレーナー 川西 弘晃 NATA-ATC

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アスレチックリハビリテーション実践編

【内転筋肉離れ ステージ3】

 内転筋は、主に切り返しや方向転換、サイドステップなどの素早い横方向の動きにエキセントリック(求心性収縮)な動きに作用します。

オーバーユーズによる筋肉へのストレスが蓄積されている時に肉離れを起こしやすいことが知られています。内転筋肉離れは、ハムストリングス肉離れ同様、一度損傷すると癖になる言われていますが決してそうではありません

段階を経て適切にアスレチックリハビリテーションを実施することで軽度であれば1~2週間、中等度であれば3~6週間で練習に復帰することができます。再発防止は勿論のこと俊敏性など素早い動作の向上にも大きく貢献します。

<プログラム後編>

ステージ2を痛み無しでクリアーできたら次はステージ3に移行できます。更なる筋力強化で競技復帰を目指しましょう。この期間中にキャッチボールやシューティングなど徐々に競技種目の動きなどを取り入れできる範囲から始めると良いでしょう。

① タオルスライドハード

➁バランスボールロールスクワット

➂ボール(大)アダクション

4ステップ&シフト

➄ウォーターバッグサイドシフト

⑥バランスボール立ち

⑦メディシンボールプッシュ

⑧チューブクイックアダクション

⑨サッカーボール連続キック

⑩片足スイング

⑪コペンハーゲンアダクション膝曲げ

⑫コペンハーゲンアダクション膝伸ばし

理学療法士、国際カイロプラクター
Ken企画 渡辺 賢治 24号

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患者に行う検査の重要性

はじめまして。理学療法士、国際カイロプラクター渡辺賢治です。

今回から検査について連載していきます。まず検査の重要性や意義をお伝えしてから、各種検査についてお伝えしていきます。今回は検査の重要性についてです。

この記事は約3分で読めます。

検査は治療家(院)にとって、入口戦略です。

検査が大事だと誰もが理解していますが、多くの治療家(院)が疎かにしています。診断は医師のもので、侵してはいけないという背景がそこにあるようです。

しかし現実問題として検査をしないで、どのように患者を診ていくのかと疑問に思います。

プロの治療家としてそれで良いのでしょうか?

私も今まで多くのカイロプラクティック院、整体院、接骨院、鍼灸マッサージ院などに患者として通いました。

しかし、しっかり検査をされた経験はありませんでした。

形だけの問診票、簡単な質問の後いきなり治療が始まることがほとんどでした。

酷いときは、いきなりうつ伏せになるように促されることもありました。

このような治療院の先生は、何かしらの技を行い、「どうですか?」と尋ねることが常です。

「あまり変わりません」と言うと、また違う技を行います。再び「どうですか?」と尋ねられ「まだ痛いです」と答えると再び何かの技を行うという、この繰り返しです。

行き当たりばったりの治療なのです。

知ってる技を当てはめていくだけで、それは勘や経験で行われます。

患者としてもそのうちに「うーん…大丈夫なのか?」と不安が増してきます。

そしてとうとう「来なけりゃよかった」となるわけです。

患者がすでにそう思っていると知ってか知らずか、汗をかきながら「やりすぎても身体に良くないので、今日はこの辺で終わりにしておきましょう」ともっともらしいことを言ってリリースします。

初診時は問診や検査などで時間を取るので、初診料は再診料より高く設定している治療院もあります。

しかし私の経験では、検査などまずやってもらったことはありません。

これはあらゆる意味で、あまりに危険です。

検査は治療家(院)に、重大な5つのメリットをもたらしてくれます。

それは以下です。

①患者の問題を見つける
②治療の方向性を決定する
③治療効果を判定する
④リスクを回避する
⑤収益をもたらす

さて、この5つのメリットの中で、要らないものはありますか?

他にもまだまだあります。例えば、患者からの信頼を得る、という事も入り口戦略としては、大きなメリットの1つです。

検査は例えて言うなら「小さな窓」です。1つの検査だけで、すべてが分かるわけではありません。

いくつもの検査を行い、小さな窓を覗くことで、ようやく核心が見えてくるのです。できるだけ多くの窓を開けることが大事で、臨床現場では素早くたくさんの窓を覗くことが要求されます。

たくさんの窓を覗くこと、つまり多くの検査をすることで、問題は筋なのか?関節なのか?神経なのか?骨なのか?内蔵なのか?判断出来るようになります。

問題が分かればどのようなテクニックを使うべきなのか?治療の方向性が見えます。

そして行った治療の効果がどうなのか、術前検査と術後検査を比べることで効果判定の役にも立ちます。

そして何より自分が診れる患者なのか?専門医に紹介すべき症例なのか?そんな判断も出来るようになります。

このとき、例えば腰痛患者に腹部大動脈瘤を見つけたとします。

おそらくその時点で、治療を断念し、専門医へ紹介するでしょう。

その時に治療費を要求しますか?

例えば7,000円で普段治療してれば、腹部大動脈瘤を見つけて専門医へ紹介したとき、7,000円を請求するでしょうか?

請求するという方、治療はしてませんよね?

あるいは何も請求しない、という先生もいるかもしれませんね。

しかしそれはダメです。プロの治療家なら、あなたの一言一言にコストがかかっています。

腹部大動脈瘤を見つけて、治療をしなかったからと言って、無料はありえません。

それは無責任というものです。

検査料を予め設定しておけば、そんなときは、検査料を請求すればよいのです。

これが正当な初診料のあり方です。

検査を行い、問題なければ治療を行う。この時に検査料+治療費をいただけば良いのです。

検査を行い、自分が診るべきでないと判断したときは、検査料のみいただけば良いのです。

あなたの仕事における、検査の重要性とそこから得られるメリットの大きさを考えると、検査は充分にマスターしておかなければいけないスキルなのです。

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