第6回トレーナーという仕事(初級編)

 今年の夏は暑かったですね。ようやく秋空が広がってきましたが、気温変化の幅が大きく体調管理に要注意です。

筆者の所属しているアメリカンフットボール部では、練習時間が17時から20時過ぎまで(アフター練も入れると21時過ぎまで)ですので、基本的に夕方から夜間の練習となります。昼間は暑くとも、夜は確実に涼しくなっています。服装に苦労します。

 この時期は台風も来ますし、秋雨もあります。夏場は選手への(スタッフにも気を配りますが)暑さ対策が大きな問題ですが、秋は雨対策に注意を払います。外種目や競技種目にもよるとは思いますが、アメリカンフットボールやラグビーの場合は練習中や試合中は選手の近くにおりますので。

写真-1 雨のグラウンド  

写真-2 雨のサイドライン

 写真1・2の青い合羽姿が筆者です。ドラえもんスタイルといじられたりしています。その日の気温や雨の具合によりポンチョを着たり、グラウンドコートを着ることもあります。

 基本的に雨が予想されている日には雨具を準備しておくのですが、急な天候変化の場合には雨具は間に合いません。筆者はグラウンドに出る際には写真-3に小さく映っている帽子(キャップ)を被っていることが多いのですが、雨具を着ていなくても多少の雨であればこれで何とかなります(なると感じます)。

顔面に雨粒が当たらなければ、雨はあまり気になりません。グラウンドの癖で、日常生活時(?)でも多少の雨であれば傘をさすことはしないのですが(車移動が多いこともありますが、傘をあまり使わないのでコンビニで購入したビニール傘しか持っておりません)、顔に雨粒が当たるとかなり気になります。

 足元は写真―4の長靴を準備しておきます。筆者は車に積んであり、ぬかるんだグラウンドやザーザー降りの際には履き替えます。写真左側のふくらはぎまであるような長靴と、ショートタイプと2種類を使い分けしています。ぬかるみがある場合には、長靴が泥にはまって脱げてしまうこともあるので、長い方を使っています。

 足先が濡れた状態でグラウンドに立っているのは非常に辛いです。雨とは関係ありませんが、真冬のグラウンドは足裏から寒さが上がってきて帰りたくなります。足以外の部分はウエアでなんとかなりますが、足への対策はなかなか難しいと感じています。

地味に辛くなる部分ですので、冷えないよう、濡らさないことが大事です。

写真-3 雨具

写真-4 長靴

便利グッズ

 雨具以外に現場で使ってみて、あると良いなと感じているものをいくつかご紹介させていただきます。

 普段のグラウンドでは写真―5のような形でバッグを持ってグラウンドをふらついているのですが、が降ったらバッグも濡れてしまいます。当然、中身も濡れてしまいます。小さいビニールパックに入れている物もあるのですが、テープ類はバッグの中に直接入れています。

また、テープの特性上(布ですので)水分を吸い取ってしまいます。雨に濡れる度にテープ類を廃棄するわけにもいきませんので、写真-6のようなバッグカバーを自作して水濡れを防いでいます。自作といっても20リットル程度のビニール袋にストラップが通る穴をあけてビニールテープで補強しているだけです。

昔は裾の部分(ビニール袋の下の端)にテープを貼り付け、走り回った際に捲くれ上がらないようにしていました。

 写真-7が実際にカバーを装着した状態です。写真-2でも装着したバッグを持っています。ビニール袋に普通に包んでしまうと水濡れは予防できますが物品をすぐに取り出すことはできず、機能的に問題となります。見た目は安っぽく見えますが透明ですしかなり便利です。

写真-5 通常のバッグ

写真-6 バッグカバー

何か必要な際には写真-8のように下から捲って物品を取り出します。

写真-3 雨具

写真-3 雨具

写真-9 無くてはならないビニール袋

 写真―9は各サイズのビニール袋類です。

 右端のものはA4サイズのもので厚さ0.02mmの袋です。アイシングに使用しますがグラウンドでのちょっとしたゴミ入れや小分け用にも使います。

 真ん中のものは45リットルサイズ。トレーナーステーションに設置しておくゴミ袋、ボールを雨から守ったり、いろいろな物を入れたりと活躍します。雨の練習後には選手たちから大人気です。

また、写真には写っていないのですが、90リットルサイズの袋も用意しておきます。これはトレーナーバッグ(各自が持っている個人用のバッグではなく)を入れるのに必要なサイズです。45リットルサイズですと、トレーナーバッグは入らないか、入ってもギリギリで使い勝手は悪いです。

 左端のものは20リットルサイズです。雨の中で記録を取らなければならない際には、両手を入れてメモを取ることができます。A4サイズのボードを入れた状態で記録も書けます。45リットルサイズでもできますが大き過ぎるため20リットルがちょうどよいです。ただ、20リットルの透明タイプを置いている店がなかなか少ないのが問題です。

 ここまで挙げたものを活用して、雨天時の練習に取り組みますが、気を付けなければならないことは、道具は人が使うということです。本人が使う気にならなければ、準備しておいても使われません。

トレーナーが体調を崩してしまってはどうしようもないので、天候が悪い時には学生トレーナーたちに雨具を準備しろ、あるいは練習が終わったらすぐに乾いた物に着替えろ、などと伝えます。しかしながら、若いトレーナーは雨にずぶ濡れになって頑張っている自分に酔ってしまうタイプの者もおります。

練習後もすぐに着替えずに濡れたままで作業を行っていたりする者も。きつい思い、つらい思いをしたからと言ってレベルが上がるわけではありません。

まずは自身の体調管理をしっかりさせるよう教育する必要もあります。

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