第2回トレーナーという仕事(初級編)

 気候がなかなか安定しない毎日ですね(4月末に執筆しております)。上着が必要だと思ったら、思いっきり夏日になったりと、例年に無く寒暖差が激しいようで身体がついていきません。そんな中、他大学との合同練習があったので、その際のお話を少しさせていただきます。

私が所属している大学アメフト部の場合、授業期間中の練習は基本的に17時あるいは18時からの練習となっているため、太陽と友達になる前に合同練習となりました(合同練習や試合は昼間に行われます)。しかも数日前は冬物を着なければならなかったのに、当日は真夏のような炎天下

我々は週間天気などをこまめにチェックして、選手たちに熱中症予防情報などを提供しているのですが、数字で見るのと実際に体感するのとでは大違い。グラウンドに立つ装いも夏仕様で臨みましたが「28度ってこんなに暑かったっけ?」とこちらもバテバテになりました。

写真-1はグラウンドに立つ際の筆者ですが、明らかに不審者です。これに帽子がプラスされることもあります。この日の様に暑い日には、マスクとグローブがさらに体感温度を上げてくれます。3時間ほどグローブを装着したままでしたが、外した際にはボタボタとグローブ内に溜まっていた汗がこぼれてきました。

写真-2は学生トレーナーがテーピングを巻いているところですが、普段の試合会場では選手のロッカーの隙間でテーピングを巻くため、場所が狭く非常に苦労します。

実業団にいた際には、トレーナーのエリアを確保した上で選手をロッカーに入れるので、そこそこのスペースが確保された上でテープを巻けていましたが、学生チームの場合狭いロッカーを使うことが多いので毎回苦労します。ただ、今回の様に会場校になった場合には余裕をもって巻くことができます。

 さて、余計な話が長くなってしまいましたが、今回は監督コーチに伝える情報について述べさせていただきます。

 競技種目にもよりますが、筆者が関わってきたチームでは、コーチに伝える内容とトレーナーが共有している内容は若干違いました。どこにも痛みを感じずにプレイしている選手はおらず、どこかに違和感を持ちながらプレイしていることがほとんどです。練習や試合に参加できない、あるいは一部制限を設けなければならない選手については当然伝えますが、参加できるが経過観察中という選手に関してはトレーナー間での共有にとどめ、コーチ陣には伝えません。

「プレイできるがどこか痛い」そんな選手をリストに載せると、その程度のケガで痛い痛い言うな、痛いのが嫌ならやめちまえ、そんな言葉で選手が指導されてしまうことも。その結果、痛みがあってもトレーナーの所に本音を言いに来てくれなくなります。そこで、インジュアリーレポートはコーチ陣用とトレーナー用と2種類作成しておきました。

 また、ケガなどでアウトになってしまった選手の状況報告をする際も、ケガに興味を持っているコーチには状況を説明しますが、そうでない場合には細かい説明は省きます。コーチ陣が知りたいのは「いつ復帰できるのか」という情報が中心になるためです。ただ、当然ですが突っ込んで聞かれた際にしっかり対応できるように情報を整理しておく必要はあります。

 ケガ人の復帰時期に変更が出た場合にはすぐに報告を行います。こちらの見通しが甘かったなどで遅れる場合にも、報告が遅れれば遅れるだけチームの作戦にも影響してしまいます。数日前に「やっぱり試合には間に合いません」といきなり言われてもチームに迷惑をかけてしまうだけです。

 ケガ人の復帰時期についてはコーチ陣と密にコミュニケーションを取っておく必要があります。

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